タンカー株の高配当を軒並み頂く

投資

2024年1月13日現在、タンカー株は高水準を維持している。フーシ派及びイランによる相次ぐタンカーの拿捕により、スエズ運河の航路を使えず、南アフリカの喜望峰経由の航路変更を迫られ、航続距離の大延長を各海運は強いられているからである。

仮にハマス掃討が短期間で完遂しても、イランとサウジアラビアの中東の覇権争いは終わらない。ペルシャ帝国を起源にするイランはシーア派の盟主で、ムハンマド出生の地を支配するサウジアラビアはスンナ派の盟主である。近年、米国とイスラエルはサウジアラビアに接近しており、イランは態度を益々硬化させている。2018年にトランプ大統領が核合意を破棄し、制裁を強化したこともイランとの関係悪化を促した。

また、原油タンカー各社の2023年度の決算は好調なため、高配当が期待できる。特に中国の需要回復に因る用船料が高騰したVLCC(Very Large Crude Carrier:大型タンカー)を多数保有するFRO(フロントライン)、DHT(DHTホールディングス)。2023年は原油タンカー以上に好調であったプロダクトタンカーの雄であるTRMD(トーム)は利回り3~5%の高配当が必至である。

つまり、中東情勢から、決算が出揃う3月末までは少なくともタンカー株は高値を維持する。もちろん、配当権利落ち日の翌日は配当分だけ値下がりするだろうが、南アフリカの迂回航路を迫られることから傭船料は高値で維持する。特に米国から中国に向かうVLCC市場は活況を呈するだろう。

よって、配当権利落ち日後の下落は必ずあるが、タンカーの特需を考慮して、高配当のタンカー株の配当を軒並み頂く方針である。

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