政治経済

日本

円安は日本経済を強くするのか、弱くするのか

――食料・エネルギー自給率から弁証法的に考える日本の食料自給率は、2024年度のカロリーベースで38%、エネルギー自給率は16.4%にすぎない。つまり、日本は食料の約6割、エネルギーの8割以上を、直接または間接的に海外へ依存している。このよ...
修正資本主義

ケインズの「有効需要」と「利子論」は、マネタリズムとサプライサイド経済学に対応するか

――需要・貨幣・供給をめぐる経済思想の弁証法ケインズ経済学を「有効需要と利子率」、新自由主義を「マネタリズムとサプライサイド経済学」の二本柱として捉える見方は、経済思想の対立構造を理解するうえで非常に有効である。おおまかに整理すれば、次の対...
修正資本主義

ケインズ主義からマネタリズムへ――通貨供給の転換を読み解く

結論からいえば、1970年代の米国では、石油価格が上昇しただけでなく、名目マネーサプライも一貫して増加していた。ただし、次の点は修正する必要がある。新自由主義・マネタリズムによって通貨供給量を増やしたのではない。むしろケインズ主義的な景気・...
日本

円高でも日本株はなぜ安かったのか

前提:歴史的背景と相関の変化1990年代にバブル経済が崩壊すると、日本は長期的なデフレと低成長に陥った。国内需要の低迷による経常収支黒字の拡大は円を支える力となり、金融機関や機関投資家が国内資産価格の急落に直面してリスク許容度を低下させたこ...
政治経済

370兆円投資と円安戦略──加工貿易復活への国家成長戦略

テーゼ:危機管理投資と円安による加工貿易復活の可能性政府は、経済安全保障と産業基盤強化を図る「危機管理投資」を掲げ、AIや半導体など17の戦略分野に官民で2040年度までに370兆円超を投じる成長戦略を策定した。計画には62の重点製品・技術...
政治経済

企業物価指数(CGPI)と生産者物価指数(PPI)の違いを徹底解説

「企業物価指数」と「生産者物価指数」は似ていますが、日本では意味が異なります。また、英語の略称も異なります。項目企業物価指数生産者物価指数日本語企業物価指数生産者物価指数英語Corporate Goods Price IndexProduc...
政治経済

コストプッシュインフレの本質――外貨を稼げる国だけが物価高を克服できるのか

コストプッシュインフレとは何かコストプッシュインフレは、需要面ではなく供給面の制約によって生じる物価上昇である。供給ショックや生産コストの上昇によって実質的な供給能力(総供給)が低下し、需要が変わらないまま物価が押し上げられる状況を指す。原...
政治経済

物価の源流と終着点 ― PPIとCPI

序論:PPIとCPIとは何か物価指標はインフレーションの動向を把握するために不可欠である。米国では生産者物価指数(Producer Price Index:PPI)と消費者物価指数(Consumer Price Index:CPI)が代表的...
新自由主義

スタグフレーションが生んだ金融政策革命 ― マネタリズム台頭の必然

背景1970年代の米国経済は、物価上昇と経済停滞が同時に進行する「スタグフレーション」に直面していた。1970年代前半に金利を引き下げて景気刺激を試みた結果、インフレ率は上昇し、短期金利の実質値はマイナスに陥った。その後、1979年にフォル...
新自由主義

1979年10月6日―世界を変えたマネタリズム採用の瞬間

米国と英国でマネタリズムが政策の中心に据えられた背景には、1970年代の二度の石油ショック後にインフレ率が二桁に達したことがありました。以下に、具体的な採用の契機と日時を示します。米国米国では、1979年夏に高インフレが深刻化してドル安が進...