コモディティ

金は歴史が繰り返すのか──2008年級の急落と反発の可能性を考察する

序論提示された図は、金価格が1990年代から2026年にかけての大きな下落局面を示しています。特に2008年の金融危機と現在の2026年初頭の売り込みが比較され、「81日間の下落が続き、2008年級の売られすぎ水準に到達している」という主張...
中央銀行

見えない量的緩和と株高政策──ウォーシュFRBの本質を問う

テーゼ(主張)命題は次のようにまとめられる。2026年6月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利を3.5〜3.75%に据え置く一方でマネーサプライを増やし、量的緩和(QE)を再開した。また、FRB議長に就任したケビン・ウォーシ...
日本

円高でも日本株はなぜ安かったのか

前提:歴史的背景と相関の変化1990年代にバブル経済が崩壊すると、日本は長期的なデフレと低成長に陥った。国内需要の低迷による経常収支黒字の拡大は円を支える力となり、金融機関や機関投資家が国内資産価格の急落に直面してリスク許容度を低下させたこ...
投資

成長を育てるVC、価値を磨くPE

はじめにベンチャーキャピタル(VC)とプライベート・エクイティ(PE)はいずれも非公開企業に資本を投入する投資戦略ですが、対象となる企業のライフサイクル、リスク許容度、資金調達手法やExit戦略に明確な違いがあります。VCは主にまだ製品や収...
税務会計

営業活動が生む利益と市場が生む利益──営業投資有価証券と投資有価証券の本質的差

はじめに上場金 ETF やインデックス投資信託の会計上の位置づけについて、「付加価値を付けたかどうか」よりも 利益の源泉 がどこにあるかを重要視している。日本の会計制度では、有価証券は保有目的に応じて「売買目的有価証券」「満期保有目的債券」...
金利

日本の政策金利と国債利回りの歴史──10%の壁を超えたことはあったのか

1. 戦後の公定歩合(基準割引率・基準貸付利率)戦後、日本銀行は政策金利として公定歩合(現在の「基準割引率および基準貸付利率」)を用いてきました。日本銀行の公式表では、1955年以降の公定歩合は最高でも 9.0% しかありません。1973年...
税務会計

長期保有投資は売上か経常利益か――有価証券売買法人の会計

会計基準と有価証券の区分日本の企業会計基準では、保有目的によって有価証券の区分と評価・表示が異なる。主な区分は以下のとおりである。区分主な内容売却益の表示区分売買目的有価証券短期間の価格変動によって利益を得る目的で保有する有価証券。決算時に...
半導体

半導体は新たな戦略資源──SOX指数上昇と現代戦争

SOX指数の足元の上昇SOX指数は米国上場の半導体関連企業30社で構成される時価総額加重指数であり、市場ではAI関連の設備投資やメモリ価格上昇への期待から2026年に大幅な上昇を続けている。4~6月期にはAIサーバー向け需要が牽引する好調な...
半導体

半導体が制する覇権国家──軍事産業を支える企業群とSOX指数の実像

調査の背景防衛や軍事兵器に最新鋭の半導体を組み込むことは、軍事技術の優位性や覇権争いに直結します。現代の軍事システムは高性能なセンサー、通信機器、レーダー、計算機や武器制御装置を搭載しており、そこで使われる半導体は耐放射線性・高信頼性・長寿...
コモディティ

ウクライナ侵攻後の金市場──政策金利を超えた金価格上昇の論理

以下では、政策金利と金価格の関係をヘーゲル弁証法になぞらえて考察します。図は 2022 年 2 月〜 2026 年 5 月までの米国政策金利(米連邦準備制度理事会のフェデラルファンド金利中間値)と金価格の推移を示しています。赤い縦線は 20...