コモディティ

コモディティ

外貨ではなく金を持つ意味――「通貨からの避難」

金はしばしば「為替ヘッジになる」といわれる。しかし、金そのものが為替変動を完全に打ち消すわけではない。金がヘッジするのは、特定の為替レートというより、通貨全般の購買力低下である。この点を理解するには、「金は通貨の代替物である」という肯定命題...
コモディティ

2025年、金は「装飾品」から「通貨的資産」へ重心を移した

2025年の世界の金市場を弁証法的に捉えると、金は一方で宝飾品や電子部品として消費される商品でありながら、他方では投資家や中央銀行によって蓄積される貨幣・準備資産でもある。この二重性の対立が、2025年には後者へ大きく傾いた。2025年の需...
コモディティ

金鉱株は本当に4倍になるのか― 金価格と企業価値の矛盾から考える

この図は、「金価格そのものよりも、金鉱株は依然として著しく割安であり、今後は金鉱株/金価格比率(Gold miner / Gold)が平均回帰する可能性が高い」という仮説を示しています。赤線は1984年以降の金鉱株÷金価格の比率を表しており...
コモディティ

金鉱株は好決算でも上がるとは限らない──市場が評価する真の論点

正(テーゼ)金価格の高止まりにより、決算は総じて良好となる可能性が高い2026年第2四半期は、金価格が依然として歴史的に高い水準で推移したため、多くの金鉱山会社では前年同期比で売上高の増加営業利益率の改善フリーキャッシュフローの拡大増配・自...
コモディティ

金は歴史が繰り返すのか──2008年級の急落と反発の可能性を考察する

序論提示された図は、金価格が1990年代から2026年にかけての大きな下落局面を示しています。特に2008年の金融危機と現在の2026年初頭の売り込みが比較され、「81日間の下落が続き、2008年級の売られすぎ水準に到達している」という主張...
コモディティ

ウクライナ侵攻後の金市場──政策金利を超えた金価格上昇の論理

以下では、政策金利と金価格の関係をヘーゲル弁証法になぞらえて考察します。図は 2022 年 2 月〜 2026 年 5 月までの米国政策金利(米連邦準備制度理事会のフェデラルファンド金利中間値)と金価格の推移を示しています。赤い縦線は 20...
コモディティ

リターンの向上か、リスクの増幅か ― ゴルカンの本質を問う

ファンドの概要と「20%」という発想の背景仕組みと特徴Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス(通称“ゴルカン”)は、世界株式(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)と金先物にそれぞれ純資産総額の100%相当...
コモディティ

無期限ファンドの宿命――アモーヴァ・ゴルカンの存続条件

「ゴルカン」はアモーヴァ・アセットマネジメントが2026年3月に設定した「Tracers MSCIオール・カントリー・ゴールドプラス」の愛称です。このファンドは世界株式(MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス)と金にそれぞれ純資...
コモディティ

5600ドルから4100ドルへ――2026年の金急落は歴代何位か

1974〜1976年:最初の大幅調整(約50%下落)ピークと下落幅:ブレトンウッズ体制の終焉後、金は自由相場となり数年で急騰した。国際通貨基金(IMF)の報告によると、1974年末には金価格は1トロイオンス200ドル近くまで上昇したが、その...
コモディティ

中央銀行はなぜ米国債より金を選び始めたのか

1. 主張:実質金利がマイナスになるとの見通しが金保有を促す金は利息を生まない反面、実質金利が低い(物価上昇率が金利を上回る)局面では機会費用が小さく、価値の保全に役立つと考えられてきました。実質金利が上がると金の保有コストが増え、下がると...