金利が株価に与える影響

投資

株価は、企業が将来に稼ぐ現金の割引現在価値の総和である。よって、割引率たる金利が上がれば株価は下がり、金利が下がれば株価は上がる。特に将来の収益増が期待されるグロース株においては、株価に与える金利の影響は大きい。一方でバリュー株と言われる成熟した企業の株価については、その影響は相対的に小さい。

確かに、金利が下がる局面であっても株価が上がるどころか暴落する場合もある。リセッション(景気後退)時である。21世紀に入り米国市場は三度の暴落(ITバブル崩壊、リーマンショック、コロナショック)に見舞われるが、いずれも景気後退時であり、市場を支えるため金融緩和の一環で利下げが行われた。つまり、企業業績が落ち込み先行き不透明な景気後退時には、株価における利下げの効果は打ち消されてしまう。一方、経済が上昇基調な中で利下げが行われれば、グロース株を中心に株価の上昇が期待できる。構成銘柄にグロース株が多く占めるNASDAQ100に連動した投資信託に妙味があるだろう。

さて、令和6年10月現在の米国の政策金利は4.75%~5.00%である。インフレが落ち着き利下げ局面であるが、FRBが経済観測を見誤り後手に回ることで急激な利下げを行う展開にならない限り、米国株は利下げの恩恵を受け上昇基調となるだろう。大統領選の翌年は統計的に米国市場は低調だが、2024年第3四半期の米国上場企業の決算が堅調であり、目下米国経済の見通しは良好である。

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