「デカップリング(decoupling)」とは、もともと「切り離す」「分離する」という意味を持つ英語で、経済・地政学の分野では、ある国や地域・企業同士の経済的な依存関係を意図的に弱めたり、断ち切ったりすることを指します。
📌 特に使われる文脈(半導体・米中関係)
✅ 経済のデカップリング
- 以前はグローバル化=相互依存が進み、各国の経済は深く結びついていました。
- しかし、米中対立の激化(貿易摩擦、技術覇権、軍事リスクなど)により、アメリカは「中国との過度な経済依存」をリスクと捉え、サプライチェーンの中国依存を減らす動きに出ています。
✅ 半導体のデカップリング
- エヌビディアなどのAIチップが中国に軍事転用されるリスクがあるとして、米国政府は輸出規制を強化。
- その結果、米国企業は**TSMC(台湾)やSMIC(中国)などへの依存を減らし、米国内や同盟国に製造拠点を移す(サプライチェーンの再構築)**ようになってきました。
💡 具体例
項目 | デカップリング前 | デカップリング後(現在進行中) |
---|---|---|
製造 | 台湾TSMC、中国SMIC | 米国Intel、韓国Samsung、アリゾナのTSMC工場 |
販売 | 中国市場重視 | 米国・欧州・インドなど代替市場へシフト |
技術共有 | 中国企業との協力も可 | 輸出管理(AI/GPU/EDA技術など)で遮断 |
🧠 本質的な意味(深掘り)
デカップリングは単なる「切り離し」ではなく、安全保障・技術覇権・価値観の違いに基づく、経済と政治の再構築です。
つまり、「経済効率よりも戦略的安定性を優先する」流れを象徴しています。
コメント