2025年 米国実質GDP成長率の予測

主要機関の最新予測値

  • 国際通貨基金(IMF): 2025年の米国実質GDP成長率を約**1.8%**と予測しています(最近の見通しで下方修正された値)。
  • 世界銀行: 2025年の米国経済成長率は2%弱と見込まれており、2024年からの緩やかな減速を予測しています。
  • 米連邦準備制度理事会(FRB): FRBの公開した経済見通し(FOMC参加者の中央値)では、**約1.7%**の成長率が示されています。
  • 民間エコノミストのコンセンサス: エコノミストたちの予測平均はおおよそ2%前後で、多くの民間予測も2%程度の穏やかな成長を見込んでいます。

全体的な見通し

複数の信頼できる機関の予測を総合すると、2025年の米国の実質GDP成長率は概ね2%弱程度と見込まれています。主要機関予測の中央値もほぼ2%弱であり、前年(2024年)から成長率はやや鈍化するものの、引き続き緩やかな経済拡大が続くというのが平均的な見解です。

米国の実質GDP成長率(2000~2024年)

以下の表は、2000年から2024年までの米国の実質GDP成長率(前年からの年間%成長率)を示しています。データは米国政府の公的統計(例:米国経済分析局〈BEA〉や国際機関の統計)に基づいており、各年の経済成長の度合いを表しています。**2024年の数値は暫定値(最新の推計)**です。

年度実質GDP成長率 (前年比%)
2000年4.1%
2001年1.0%
2002年1.7%
2003年2.9%
2004年3.8%
2005年3.5%
2006年2.9%
2007年1.9%
2008年-0.1%
2009年-2.5%
2010年2.6%
2011年1.6%
2012年2.3%
2013年1.8%
2014年2.5%
2015年3.1%
2016年1.7%
2017年2.3%
2018年3.0%
2019年2.2%
2020年-3.4%
2021年5.9%
2022年1.9%
2023年1.7%
2024年2.8% (暫定)

成長率の推移と主なポイント

  • 低成長と景気後退期(2001年・2008~2009年): 2001年はITバブル崩壊の影響で成長率がわずか 1.0% にとどまりました。2008年にはリーマンショックを契機とする金融危機で -0.1% とわずかなマイナス成長となり、続く2009年は -2.5% と大幅な景気後退(世界金融危機による不況)を記録しました。
  • 安定成長期(2002~2007年、2010年代前半): 2000年代前半から中盤にかけて(2002~2007年)は 2~4%前後 の安定した成長率を維持しました。例えば、2004年には 3.8% と比較的高い成長を示しています。2010年以降の景気回復期も、おおむね 1.5~3%程度 の穏やかな成長が続きました(2010年 2.6%、2015年 3.1% など)。
  • 近年の動向(2020年以降): 2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大による経済停止の影響で -3.4% と戦後最大級の落ち込みとなりました。翌2021年は経済再開に伴い 5.9% と異例の高成長率(リバウンド)を記録しています。その後、成長率は平時の水準に戻り、2022年は 1.9%、2023年は 1.7% と緩やかな拡大にとどまりました。2024年は暫定値で約2.8% の成長となっており、前年より加速したものの依然3%未満の中程度の成長率です。

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