政治経済

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「畜生」と「人間」を分かつもの

背景と出典:六道説の労働観禅僧の横田南嶺が円覚寺の法話で、椎尾弁匡僧正の解説に基づき六道輪廻を現世の働き方に当てはめた。そこで「いやいや働くもの、これが地獄」「わからずに働くもの、これが畜生」「働かずに欲するもの、これが餓鬼」「争い働くもの...
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防衛・財政・金融政策が交錯する欧州:回復の必然と脆弱性

正:安定と回復への動きマクロ経済の回復と物価安定欧州中央銀行(ECB)のスタッフ予測では、ユーロ圏の実質GDP成長率は2025年1.4%、2026年1.2%、2027年1.4%と、危機の時代を脱した緩やかな成長が続くと見込まれている。インフ...
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80兆円対米投資の正体:民間投資から財政支出へ転化する構造

背景:関税交渉と「80兆円対米投資」交渉の経緯 – 2025年7月23日に日米関税合意が成立し、自動車・相互関税が当初の25%から15%に引き下げられた。日本側が勝ち取った関税引き下げの代償として提示したのが、総額5,500億ドル(約80兆...
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金価格高騰が映す南アフリカ経済の希望と限界

序論2025年末の南アフリカ経済を巡っては、政府や国際機関が成長見通しを相次いで引き上げ、主要格付け会社S&Pは約20年ぶりに同国の外貨建て長期信用格付けを引き上げた。一方で金価格が4000ドル超まで急騰したことで、ヨハネスブルグに上場する...
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支出拡大しか残されていない日本

前提:政策パッケージと現状高市早苗首相の政府は約21.3兆円規模の景気刺激策を用意しており、エネルギー補助金や家計への現金給付など物価高対策に重点が置かれている。財源確保のため、国会で1.8兆ドル(約1180億ドル)規模の補正予算が採択され...
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予想外のCPI鈍化は転換点か

テーゼ:インフレ鈍化と利下げ期待米労働省労働統計局(BLS)が公表した11月の総合CPIは前年同月比2.7%上昇で、市場予想3.1%を大きく下回り、コアCPIも2.6%と予想より低かった。内訳では、食品・中古車・サービス・住居費など幅広い項...
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賃金は消え、資本は残る:労働者の実績が蓄積されない構造

問題設定一般的な職業世界では、「実績」といえば管理職経験や専門技術など個人の技能・経歴を指します。しかし資本主義的な生産関係では、労働者が作り出す製品・サービスは資本家の所有物であり、労働者自身には賃金という形でしか成果が還元されません。賃...
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失業率上昇は警鐘か錯覚か

はじめに2025年12月16日に発表された米国11月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が前月比6.4万人増と市場予想(5万人増)を上回り、10月の▲10.5万人から反発しました。しかし失業率は4.6%と9月の4.4%から上昇し、統計が開始され...
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資産バブルをどう抑えるか:マクロプルーデンシャル政策の役割

バブル抑制を目的としたマクロプルーデンシャル政策(以下、「マクロ政策」)は、金融システム全体に目を向けて資産価格の過熱や信用の過剰拡大を未然に抑えるための政策手段です。個別金融機関の健全性を重視する「ミクロプルーデンシャル政策」と異なり、シ...
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リーマンショック後の量的緩和と通貨希薄化

序論 – リーマンショックと未曾有の金融緩和2007〜2009年の世界金融危機は、リーマンブラザーズの破綻を契機に信用収縮が連鎖して「Great Recession」と呼ばれる不況に発展しました。米国では住宅市場の崩壊と金融機関の破綻が相互...