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金鉱株は本当に割安なのか?GDX/GDXJの上昇と50億ドル流出を読み解く

金鉱株ETFであるGDXやGDXJは、2025年に入ってから金価格の急騰を背景に年初来で100%以上上昇しました。これは、各国の中央銀行による歴史的な金買い(年間1000トン超)、ドル離れの進展、地政学リスクの高まりなどを受けて金が「安全資...
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ビットコイン失速、金鉱株加速

2025年は金価格が史上最高値を更新し、金鉱株指数(GDX、GDXJ)が年初来で2倍以上の上昇を示す一方、ビットコインは10月の米中関税問題をきっかけに約1万9000億ドルの強制決済を招き、記録的な急落に見舞われました。これによって、投資家...
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市場機能の空洞化:パッシブマネーがもたらす新たなバリュエーションの時代

1. 正(テーゼ)—価格発見機能の低下とマルチプル拡大パッシブ運用の急増:S&P500やオルカンなどの指数連動型投資が急拡大し、個人投資家だけでなく機関投資家もパッシブに資金を流入させるようになりました。指数に含まれる銘柄は、業績や割高・割...
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市場の物差しとしてのマルチプル

マルチプルとは何か – 基本的な概念定義 – ファイナンス用語で「マルチプル」とは、企業価値や株式価値に対して売上や利益、純資産などを基準にした**倍率(比率)**を指す。例えば企業価値が100億円、EBITDA(利払前・税引前・償却前利益...
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神話か泡か:S&P500とAI革命が切り開く新たな金融秩序

1. 正(テーゼ):指数集中とインデックス投資バブルの進行企業の集中度の高まり – S&P500の時価総額上位はNVIDIAやマイクロソフトなどの巨大テック企業(Mag7)に偏っており、米国株式市場の成長が実体経済から乖離している。指数のリ...
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負債圧力と資本政策の交差点:MSTRが2年分の配当原資を積む意味

〈序論〉2025年12月に米上場企業ストラテジー(MSTR)は、ドル建て配当金と社債利息の支払資金として14.4億ドル(約1.8年分相当)のドル準備金を新たに確保した。そのためにATM(アット・ザ・マーケット)を活用し、mNAVが1を上回る...
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インフレ時代の自動車投資:価値が下がらない車種

インフレ局面と中古車市場の背景日本は資源価格高騰や円安によって物価上昇が続き、新車市場では半導体不足や物流混乱で納期が長期化しています。このため「すぐに手に入る車」を求める需要が中古車市場に集中し、2020年代以降、SUVやミニバン、商用バ...
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ゴールドとビットコイン:資産保全と投機の二元論を超えて

テーゼ(正): ゴールドは歴史的に確立された価値保存手段中央銀行は米ドルや国債ではなく金を購入している。近年、米国の財政悪化やインフレ、地政学リスクへの懸念から世界の中央銀行が外貨準備の構成を見直し、金の保有を急増させている。2023年以降...
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米ドル依存からの離脱か、通貨防衛か:中印の金保有拡大を読む

足元の状況(最新情報)中国人民銀行(PBOC)WGCのデータによると、人民銀行の金保有量は2025年9月末時点で2,303.51トンに達し、前年末の2,279トンから増加しました。外貨準備全体に占める金の割合は7.7%で、2024年末の5....
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新自由主義下の金融緩和と金・金鉱株の評価—マネーサプライの流入による過去最高更新

序論新自由主義政策の下で各国の中央銀行はインフレ抑制よりも景気・金融安定を重視し、2008年の世界金融危機以降はゼロ金利政策や量的緩和を繰り返してきた。COVID‐19パンデミック期には財政赤字拡大と協調緩和が実施され、世界のマネーサプライ...