**ベヴァリッジ曲線(Beveridge Curve)**とは、労働市場の失業率と求人率の関係を示すグラフです。通常、横軸に失業率、縦軸に求人率を取って描かれます。
ベヴァリッジ曲線の特徴
- 右下がりの曲線
- 失業率が高いと求人率は低く、逆に失業率が低いと求人率は高くなる傾向がある。
- これは労働市場が順調な時には企業が労働者を多く求めるため求人率が高まり、失業率が低下することを反映している。
- シフトの意味
- 右シフト(外側への移動)
- 労働市場のミスマッチが増加(求職者のスキルが求人と合わない)。
- 構造的失業が増加(産業構造の変化により特定の職が減少)。
- 左シフト(内側への移動)
- 労働市場の効率性向上(求職者が適切な職を見つけやすくなる)。
- 職業訓練や教育制度の改善。
- 右シフト(外側への移動)
- 景気との関係
- 景気後退時:企業が雇用を控えるため、求人率が低下し、失業率が上昇する(曲線上を上に移動)。
- 景気拡大時:企業が多くの労働者を求め、求人率が上昇し、失業率が低下する(曲線上を下に移動)。
日本のベヴァリッジ曲線の動向
- 1990年代以降、ベヴァリッジ曲線が右側にシフトし、労働市場のミスマッチが問題視された。
- 近年は労働市場の改善や人手不足の影響で求人率は高いが、特定の分野での人材不足が深刻化している。
政策的インプリケーション
- 職業訓練の強化:労働市場のミスマッチを減らす。
- 労働移動の促進:転職支援や再教育プログラムの整備。
- 労働市場の流動性向上:非正規雇用の正規化や労働条件の改善。
ベヴァリッジ曲線は、単なる失業率の指標ではなく、労働市場の構造的な問題を示す重要な指標として活用されています。
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