生理(月経)が始まってから子供を産める体になるまで

生理(月経)が始まってから子供を産める体になるまでの経過は、主に以下のような変化と過程を経て進みます。


①初潮(初めての生理)の始まり(思春期)

  • 平均年齢: 10~15歳頃
  • 脳の下垂体から「卵胞刺激ホルモン(FSH)」と「黄体形成ホルモン(LH)」の分泌が始まります。
  • これらのホルモンが卵巣を刺激し、卵胞(卵子を含む袋状の構造)を成長させ、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌を促進します。

②月経周期の確立

  • 初潮後約2~3年で周期が安定します。
  • 一般的な月経周期は約28日ですが、21~35日程度が正常範囲です。
  • 月経周期は以下のような段階で進みます:
段階主な現象
卵胞期(約14日間)卵胞が成熟し、エストロゲンが分泌される。子宮内膜が厚くなる。
排卵期(1日間)黄体形成ホルモン(LH)が急増(LHサージ)し、卵巣から卵子が放出される(排卵)。
黄体期(約14日間)卵胞が黄体となり、プロゲステロンを分泌。子宮内膜を受精卵が着床しやすい状態に整える。
月経期(約5日間)妊娠が成立しなければ、黄体は萎縮しプロゲステロンが低下。子宮内膜が剥がれ落ち、月経として体外に排出される。

③排卵の安定化

  • 初潮後1~2年は排卵が起こらない場合や、不規則な排卵があることも多い。
  • 徐々に排卵が規則的になり、周期的に成熟した卵子が放出されるようになります。
  • 排卵が規則的になることで、妊娠可能な体へと整っていきます。

④妊娠可能な体の完成

  • 安定した排卵が毎月起こることで、受精の機会が定期的に生じます。
  • 排卵された卵子は卵管内で精子と受精し、受精卵となって子宮内膜に着床することで妊娠が成立します。
  • ホルモンバランスが整い、子宮や卵巣、卵管などの生殖器官が妊娠・出産に適した状態へ成熟します。

⑤身体的・心理的な成熟

  • 思春期の間に、骨盤が発達し広がり、子宮や膣も成長して、妊娠・出産が可能な体へと変化します。
  • ホルモン分泌が安定することで、精神的にも徐々に成熟し、母体として妊娠や育児を支えられる体へと整っていきます。

こうしたプロセスを経て、女性の体は生理(月経)を経験することで、徐々に妊娠・出産が可能な体へと変わっていくのです。

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