**テールリスク(Tail Risk)**とは、統計的に発生確率が非常に低いが、一度起きると大きな損失をもたらすような極端なリスクのことを指します。一般的に、確率分布(例えば株式のリターンの分布)で両端(テール)に位置する稀なイベントを意味します。
テールリスクの特徴
- 発生確率が極めて低い
 一般的な市場の動きでは滅多に起こらない。
- 影響が非常に大きい
 一度発生すると甚大な損害が生じる可能性がある。
- 予測が困難である
 通常の分析手法では事前に捉えることが難しい。
具体的な例(金融市場)
- リーマンショック(2008年)
 米投資銀行リーマン・ブラザーズの破綻を発端とした世界的な金融危機。
- コロナショック(2020年)
 新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる世界経済の急激な停滞と市場暴落。
- ブラックマンデー(1987年)
 米国株式市場が1日で約20%暴落した出来事。
テールリスクの管理・対策方法
- 分散投資
 複数資産に分散することで、一つの市場や資産の暴落リスクを軽減。
- オプションによるヘッジ
 プットオプションを購入することで、大幅下落時の損失を限定。
- ストレステストの実施
 想定される最悪シナリオを用いて資産の耐久性をチェック。
要約すると
テールリスクとは、市場において非常に稀な出来事であるにもかかわらず、発生すると甚大な損害をもたらすリスクのことです。そのため、投資家や金融機関は、通常のリスク管理とは別に特別な備えやヘッジ策を用いて対処することが重要になります。
 
  
  
  
  
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