配当利回りの実績と推移
- 現在の配当利回り: 米国ETFの VOO は約1.1~1.2%程度、VT は約1.6~1.7%と、VTのほうが高い傾向portfolioslab.com。直近12ヵ月でもVTが約1.66%、VOOが約1.15%(Trailing 12か月)と差が見られるportfolioslab.com。
- 推移(1~3年): 両ETFとも2020~2022年頃に配当利回りが上昇し、2023~2024年に向けてやや低下。例えば2021年はVOOで約1.25%、VTで約1.82%、2022年はVOO約1.69%、VT約2.20%、2023年はVOO約1.46%、VT約2.08%portfolioslab.com。全期間を通じてVTがVOOを上回る水準で推移している。
税制面(日本居住者)
- 二重課税: 米国本土上場のETF(VOO・VT)の分配金は、日米租税条約により 米国で10%(源泉徴収、通常は15%から軽減)課税された後、残額に対して日本で20.315%(所得税+復興特別所得税15.315%+住民税5%)の税率で課税されるfaq.monex.co.jp。つまり米国・日本両国で課税される。
- 外国税額控除: 米国で差し引かれた10%分は確定申告で外国税額控除によって所得税・住民税から控除可能(日本の税金を減額)faq.monex.co.jp。ただし控除対象となるのは確定申告による申告分のみで、NISA口座内の分配金は外国税額控除の対象外(控除できない)faq.monex.co.jp。
- まとめ: VOO・VTとも税制上の扱いは同様で、どちらも米国10%+日本20.315%の源泉徴収を受け、外国税額控除で調整する必要があるfaq.monex.co.jpfaq.monex.co.jp。
投資対象地域・構成銘柄
- VOO(Vanguard S&P 500 ETF): 米国株式S&P500指数に連動し、事実上**米国株式のみ(約97%)**で構成されるetfdb.com。上位銘柄はApple, Microsoft, Amazonなど米国の大型・ハイテク株が中心。
- VT(Vanguard Total World Stock ETF): 全世界株式(先進国+新興国)に分散投資するETFで、米国株が約60.6%、次いで日本5.4%、英国3.5%、中国2.95%など全世界計40%以上が米国外に分散etfdb.com。米国株に大きく依存しつつ、VTは欧州・アジア・新興国も含む。
- 比較: VOOは米国集中型(S&P500構成銘柄)がメリット・デメリット、VTは地域分散型(世界株式広範)で、米国以外のリスク分散が可能。セクター構成もやや異なり、VTの方が金融セクターの比率が高い一方で、VOOは情報技術セクターの比率が大きいなどの違いがある(構成比率はETFプロバイダー資料参照)。
リスク・リターン特性
- 過去リターン: 直近数年で見ると、VOOのトータルリターンがやや高い傾向にある。実例として2021~2024年の年次リターンでは、2021年がVOO約+20.3%、VT+10.5%、2023年はVOO+22.2%、VT+18.1%、2024年はVOO+21.5%、VT+13.2%(いずれも概算)totalrealreturns.com。2022年は両ETFとも約−23%でほぼ同等totalrealreturns.com。長期(2010年以降累積)ではVOOの増加率がやや上回る(VOO約+387% vs VT約+178%の累積リターン※インフレ調整済みtotalrealreturns.com)。
- ボラティリティ: 年間変動率は両ETFとも似通っている。直近データでVTの年間ボラティリティは約2.62%、VOOは約2.50%portfolioslab.comと、ほぼ同水準である。高い相関(0.95)で価格変動が類似し、最大下落幅(ドローダウン)もほぼ同等。例えば2020年3月のコロナ暴落時の最大下落率はVT−34.36%、VOO−33.95%とほとんど同じtotalrealreturns.com。
- リスクまとめ: 米国市場に集中したVOOと世界分散VTでは、ボラティリティや最大下落の大きさはほぼ同様である一方、株式市場の騰落次第でリターンに差が出ている。過去の実績から見ると、リターン面では米国株が好調だった局面ではVOO、全体リスク分散が有効だった局面ではVTが有利となる傾向があった。
経費率の違い
- VOO: 年率0.03%etfdb.com。
- VT: 年率0.06%etfdb.com。
- 比較: いずれも極めて低廉だが、VTの方が約2倍(0.06% vs 0.03%)とやや高い。長期で見ると差は小さいものの、純粋に費用だけで選ぶならVOOに優位性がある。
要約(配当重視の視点)
- 配当利回り: VTの方がVOOより常に高い配当利回り実績があり、長期的に配当収入を重視するならVTが有利。
- 税金: VOO・VTとも日米両国での源泉税(米国10%+日本20.315%)が課され、外国税額控除で調整できる点は共通する。NISA等非課税口座では米国源泉税分を取り戻せないので注意。
- 投資地域: VOOは米国株のみ(米国経済重視)、VTは全世界分散(米国以外も含む)。配当面では日本人投資家に馴染みのある先進国・新興国株にも分散しているVTの方が分配金の安定源泉が多い可能性がある。
- リスク/リターン: 過去の成績ではVOOがやや優位に動いたが、変動率や下落幅はほぼ同等。したがってリスク許容度が同じなら、インカム重視で選ぶなら配当利回りが高いVTが適していると言える。
- 経費: VOOは経費率0.03%、VTは0.06%でVOOの方がわずかに低コスト。費用面だけで考えるならVOOに有利だが、配当収益重視の投資ならVTの高配当にメリットがある。
以上より、配当重視の長期投資という観点では、より高い配当利回りを実現できるVTの方がやや有利である。一方、米国市場集中や超低コストを重視する場合はVOOが選択肢となる。
引用
VT vs. VOO — ETF Comparison Tool | PortfoliosLab
https://portfolioslab.com/tools/stock-comparison/VT/VOOVT vs. VOO — ETF Comparison Tool | PortfoliosLabhttps://portfolioslab.com/tools/stock-comparison/VT/VOO米国株・米国ETFの配当金・分配金の税金について教えてください。 | よくあるご質問(Q&A)https://faq.monex.co.jp/faq/show/2583?category_id=347&site_domain=default米国株・米国ETFの配当金・分配金の税金について教えてください。 | よくあるご質問(Q&A)https://faq.monex.co.jp/faq/show/2583?category_id=347&site_domain=defaultVanguard S&P 500 ETFhttps://etfdb.com/etf/VOO/Vanguard Total World Stock ETFhttps://etfdb.com/etf/VT/VT,VOO Stock Chart (Dividends Reinvested, Inflation Adjusted) | Total Real Returnshttps://totalrealreturns.com/s/VT,VOOVT,VOO Stock Chart (Dividends Reinvested, Inflation Adjusted) | Total Real Returnshttps://totalrealreturns.com/s/VT,VOOVT vs. VOO — ETF Comparison Tool | PortfoliosLabhttps://portfolioslab.com/tools/stock-comparison/VT/VOOVT,VOO Stock Chart (Dividends Reinvested, Inflation Adjusted) | Total Real Returnshttps://totalrealreturns.com/s/VT,VOOVanguard S&P 500 ETFhttps://etfdb.com/etf/VOO/Vanguard Total World Stock ETFhttps://etfdb.com/etf/VT/
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