PCでマイナンバーカードの署名用電子証明書を使う場合、カードを読み取り、電子署名を付与するためのソフトウェアやアプリが必要になります。主な方法と必要アプリは次のとおりです。
公的個人認証(JPKI)利用者クライアントソフト
- 用途:マイナンバーカードに内蔵された署名用電子証明書を読み込み、電子申請書類に電子署名を付与する専用ソフト。Windows・Mac版が用意されています。
- ダウンロード:J-LIS(地方公共団体情報システム機構)の公式サイトから、PCのOSに対応したJPKI利用者ソフトをダウンロードしてインストールします。ki.go.jp
Chrome/Edge対応の電子申請サイトを利用する際は、Edge/Chromeブラウザ版の利用者ソフトとブラウザ拡張機能を追加でインストールする必要があります。 - 動作環境:Windows 10/11やmacOSに対応しており、マイナンバーカード用のICカードリーダライタが必要です。
ICカードリーダライタは公的個人認証サービスに対応した製品を使用し、各製品に付属するドライバーを最新版に更新してください。 - スマートフォンをICカードリーダとして使う場合:Windows PCとBluetooth接続できるAndroidスマートフォンのNFC機能でマイナンバーカードを読み取り、署名用電子証明書を利用できます。スマートフォンとPCの両方にJPKI利用者ソフトをインストールします。
デジタル認証アプリ(デジタル庁提供)
- 用途:スマートフォンを使ってマイナンバーカードの電子証明書による本人確認や電子署名を行うアプリ。PCやタブレットから手続きを行う場合、サービスサイトに表示されるQRコードをスマートフォンのデジタル認証アプリで読み取って署名を行います。
- 署名の流れ(PC利用):
- PCで利用中の民間サービスや行政サービスのサイト上で電子署名を求められたら、画面の指示に従ってデジタル認証アプリを起動します。
- サイトに表示された二次元コードをスマートフォンのカメラで読み取り、スマートフォン側で表示される6桁の数字をPC側に入力してアプリとPCを連携させます。
- デジタル認証アプリ上で署名対象や情報を確認し、署名用電子証明書のパスワード(6〜16桁)を入力した後、スマートフォンのNFCでマイナンバーカードを読み取って署名を完了します。署名後はPC側に戻り手続を続けます。
- 補足:デジタル認証アプリは単体では署名できず、必ず民間または行政サービスのサイトから起動します。PC側とスマートフォン側の両方が必要であり、アプリを事前にスマートフォンにインストールして利用登録を済ませておきます。
マイナポータル関連アプリ・ブラウザ拡張機能
一部の行政サービスでは、上記とは別にマイナポータル関連のアプリや拡張機能が必要です。
- マイナポータルAP/マイナポータルアプリ:登記申請や戸籍証明書のオンライン交付など、ブラウザ上で電子署名を行う場合に必要なソフトウェア。具体的な手続きによっては、PCに「マイナポータルAP」(Webブラウザ拡張機能)と「マイナポータルアプリ」をインストールするよう案内されます。
- 電子署名ブラウザ拡張機能・ICカード連携アプリケーション:法務省の「かんたん登記申請」など特定サービスでは、Chrome/Edge用の電子署名ブラウザ拡張機能とICカード連携アプリケーションが必要とされています。
その他の公的個人認証アプリ
- IAM(アイアム):自治体向けの公的個人認証アプリ。スマホから簡単に本人確認と電子署名ができ、PCで手続きする場合は表示されたQRコードを読み取って認証します。
- 第三者提供アプリ:電子署名をサポートする別のブラウザ拡張やアプリが求められるサービスもあります。手続きページの指示に従って必要なソフトをインストールしてください。
まとめ
PCでマイナンバーカードの電子署名を行う場合、基本的には「JPKI利用者クライアントソフト」をインストールし、マイナンバーカード対応ICカードリーダライタを用いて署名します。スマートフォンをカードリーダ代わりに使う場合は、スマホとPCの双方にJPKI利用者ソフトを入れます。また、デジタル認証アプリを利用すれば、PCの画面に表示されたQRコードをスマホで読み取り、スマホのNFC機能でカードを読み込んで電子署名ができます。手続き先によってはマイナポータルAPや専用ブラウザ拡張機能のインストールが求められるため、各サービスの案内に従って環境を整えてください。
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