ニクソンショックから半世紀

投資

グラフは、ニクソンショック翌月(1971年8月)から2025年10月16日までの米ドル建て金価格の月次推移です。データは、ワールド・ゴールド・カウンシルと世界銀行の歴史的記録をティモシー・グリーン氏がまとめた「Gold Prices」データセットを利用しました。このデータセットは1833年以降の月次金価格を提供しており、1960年代までの履歴データも含めて定期的に更新されています。 2025年8月以降については、フォーチュン誌の報道を用いて追加しました。フォーチュン誌によると、2025年8月22日時点の金価格は1トロイオンス当たり約3,326ドル、9月23日時点では3,787ドル、10月15日時点では4,187ドルに達しており、いずれも前月比で大きく上昇しています。

グラフの概要

  • ニクソンショック直後:1971年8月の金価格は約43ドル/オンスであり、グラフ左側に赤破線で示した時点です。その後、1970年代後半のインフレと金解禁の影響で価格は急騰し、1980年1月には約675ドル/オンスに達しました。
  • 1980年代から1990年代:インフレ沈静化と米ドル高により金価格は低下し、300〜400ドル/オンス台で推移しました。
  • 2000年代から2010年代:ITバブル崩壊や金融危機を背景に再び上昇し、2011年8月には約1,759ドル/オンスと当時の最高値を記録しました。その後は一時的に調整しましたが、世界的な量的緩和や不安定要因から中長期的に上昇傾向を維持しました。
  • 新型コロナ以降:2020年8月に約1,969ドル/オンスと過去最高を更新した後、2025年にかけてインフレ懸念や地政学的リスクが高まり、記録的な上昇となりました。フォーチュン誌の報道によると、2025年10月15日には4,187ドル/オンスに達し、1年前と比べて1,500ドル以上高いと報じられています。

このように、金価格はニクソンショック以降、世界経済や金融政策の変動に敏感に反応しながらも長期的には大きく上昇しています。

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