東大世界史入試問題の出題区分(年度別分析)

年度別 出題区分一覧(1987~2025)

年度地域区分時代区分テーマ区分(主題)
1987アジア(東アジア・東南アジア)近現代(20世紀中葉)国際関係(朝鮮戦争・ベトナム戦争の比較)
1988ヨーロッパ・アメリカ近世(17~18世紀)政治史(欧米の市民革命の比較)
1989ヨーロッパ・アジア(欧中交流)近世~近現代(18~19世紀)経済史・文化史(欧州と中国の貿易変遷、宣教と洋務運動)
1990ヨーロッパ中心(含世界)近現代(20世紀前期)政治史(第一次大戦~1920年代の大衆運動)
1991ヨーロッパ・中東・南アジア中世~近世(10~17世紀)政治史(西欧・西アジア・南アジアの体制変化)
1992ヨーロッパ近世(主権国家体制期)政治史(主権国家の成立と展開)
1993ヨーロッパ・アジア近現代(19~20世紀)政治史(ベトナムとドイツの国家統一)
1994アジア(モンゴル帝国と周辺)中世(13世紀)国際関係(モンゴル帝国の拡大と文化融合)
1995ヨーロッパ・中東(地中海世界)古代~中世(1~15世紀)文化史・国際関係(地中海と周辺文明の交流・対立)
2023グローバル(欧・南北米・東アジア)近現代(1770~1920年代)政治史(君主制国家と共和制国家の成立・改革)
2024アジア・アフリカ(新興独立国)近現代(1960年代)政治史・経済史・国際関係(新興独立国の政情不安と経済問題)
2025ヨーロッパ・アジア・中東(多民族帝国)近現代(20世紀前半)政治史・国際関係(帝国の解体と「民族自決」原則の影響)

※上記は大論述(第1問)を対象としたものです。設問が複数ある年や通史的な年には代表内容を抜粋しています。


出題傾向のまとめ

地域別傾向

  • ヨーロッパと東アジアが頻出。
  • 複数地域にまたがるグローバルテーマが多数。
  • 中東・アフリカ・アメリカ大陸も散発的に登場するが頻度は低め。
  • 地域横断的な比較や交流に関する問題が多く、地域偏重は少ない。

時代別傾向

  • **近現代(特に19〜20世紀)**が圧倒的に多い。
  • 一方、古代・中世の出題は少ないが、近年は少しずつ増加傾向(2017年ローマと中国、2021年地中海世界など)。
  • 小論述では古代~近世が多く、入試全体としては前近代も重視される。

テーマ別傾向

  • **政治史(国家・戦争・外交)**が最多。
  • **経済史(貿易・産業・資源)**も増加傾向。
  • 文化史・宗教史はやや少なめ。出題時は異文化接触や思想を背景にする場合が多い。
  • **社会史(民衆・女性・生活)**も徐々に増えている(2018年女性史など)。

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