同じ2倍でも中身は別物:UGLとNUGTの資産規模とリスク構造

UGLとNUGTの資産規模および特徴比較

項目UGL(ProShares Ultra Gold)NUGT(Direxion Daily Gold Miners Bull 2X)
資産規模 (AUM)約13.65億ドル前後(2026年1月時点)約15.4億ドル前後(同)
レバレッジ金価格の日次変動の2倍を目指す金・銀鉱山株指数の日次変動の2倍を目指す
投資対象金先物・スワップ、短期債など(現物金は保有しない)金・銀鉱山株(NY Arca Gold Miners Index)
経費率管理料0.95%、その他経費を含めた総経費率約1.29%管理料0.75%、総経費率約1.13%
取引量平均取引量は300〜400万株台と流動性が高い平均取引量は70万株前後だが株価が高く、流動性は十分
リスク要因レバレッジ×金価格のボラティリティに加え、日々のリバランスによる複利効果で長期保有はリスク大レバレッジ×鉱山株の株価変動(商品価格・経営・政治リスク)に加え、日次リセットの複利効果

背景と基本構造

UGLは金価格の一日の値動きを二倍にすることを目指すレバレッジETFです。先物やスワップ契約で金価格に連動するポジションを取り、レバレッジ効果を日々リセットします。純粋に金相場の上昇・下落を利用した短期取引向け商品で、現物の金は保有しません。

一方のNUGTはニューヨーク証券取引所 Arca Gold Miners Index に含まれる世界の金・銀採掘企業の株式に連動し、その二倍の変動を日次で目指すETFです。鉱山株は金価格の動きに加え企業の経営や政治リスクなどにも左右されるため、金そのものより値動きが激しくなる傾向があります。また、金価格が上昇すると鉱山会社の利益はレバレッジ的に増えやすい反面、コスト増や市場全体の株価下落局面では大きく値を崩すことがあります。

弁証法的考察

  1. テーゼ(命題):資産規模の違いが示す人気と信任
    NUGTの資産規模はUGLよりやや大きく、金鉱株への強い投資需要が見えます。金価格の上昇局面では鉱山株が金そのものより高パフォーマンスとなることが多く、二倍のレバレッジを掛けるNUGTは短期間で大きな利益を狙うトレーダーに魅力的です。また、経費率がUGLより低いこともトレーダーの支持を集めています。
  2. アンチテーゼ(反論):資産規模の大小は優劣を決めない
    両ファンドのAUM差はそこまで大きくなく、流動性も十分です。UGLは金先物に投資するため金価格の純粋な動きに近いリターンを提供し、鉱山株固有のリスクがありません。そのため、金相場のヘッジや短期的な金価格への投機を目的とする投資家にとってはシンプルな選択肢です。資産規模がわずかに小さいからといって劣るわけではなく、用途の違いによるものに過ぎません。
  3. 総合(ジンテーゼ):投資目的に応じた使い分け
    UGLとNUGTはともに日次レバレッジ商品であり長期保有には向きませんが、対象とする資産が異なるため役割が分かれます。金価格そのものにベットしたい場合や現物金ポジションのヘッジをしたい場合はUGLが適しており、鉱山株に含まれる企業レバレッジを利用して金ラリー時に高いリターンを狙うならNUGTが適しています。投資家は金相場と鉱山株の相関関係、ボラティリティ、経費率、流動性などを総合的に検討し、自身のリスク許容度と投資期間に合わせて選択する必要があります。

最後の要約

UGLは金価格に連動した先物ポジションに2倍のレバレッジを掛ける商品で、AUMは13億ドル台です。金相場の短期的な動きを純粋に捉えるため、鉱山株リスクを避けたいトレーダーに適しています。NUGTは世界の金・銀鉱山株への2倍レバレッジ商品で、AUMは15億ドル規模でやや大きく、金価格上昇期に企業収益が増えることで株価が金より大きく跳ね上がる可能性があります。両者とも日次リセットによる複利効果に注意が必要であり、資産規模の差は主に投資対象の違いと投資家層の好みを反映したものです。

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