2026-01

税務会計

有価証券評価損益と別表四調整の本質

問題意識法人税の申告書では、会計上の当期純利益を基に別表4で課税所得を算出します。上場株式などの有価証券は期末に評価換算差額を計上することがあり、企業会計上は評価損益が損益計算書や純資産に反映されます。ところが法人税法では評価損や評価益の扱...
政治経済

台湾半導体集中という世界経済の急所:黙示録か、管理可能なリスクか

米国のスコット・ベッセント財務長官は、世界経済に対する最大の脅威として「先端チップの97%(あるいは99%)が台湾で製造されている点」を挙げ、台湾が封鎖されれば「経済的な黙示録」になると警告した。以下では、この主張を弁証法的に検討する。命題...
税務会計

善意の減税が地獄を見るとき:非課税と免税が生む二重の歪み

1. 前提:非課税と免税の違い消費税制度では、課税対象の取引を「課税」「非課税」「免税」などに分類しています。飲食料品を「消費税ゼロ」にするには、主に2つの方式が考えられます。一つは医療費や土地取引のように取引そのものを課税対象外にする「非...
政治経済

消費減税が揺さぶる国債市場:バンガード撤退に見る日本財政の臨界点

背景:超長期国債利回りの急騰と消費税減税日本では2026年1月、衆議院選挙を前に高市早苗首相が食料品の消費税(8%)を2年間停止すると表明し、将来的なさらなる引き下げも示唆しました。財務省によると、この減税策で年間約5兆円の穴が生じ、総税収...
投資

ドルの黄昏と金の復権:中央銀行行動から見る世界金融の現在地

はじめにブリッジウォーター・アソシエーツ創設者のレイ・ダリオは、近年「世界の貨幣秩序が崩壊しつつある」と警告している。彼は米国および同盟国間の信頼の低下や過剰な政府債務を指摘し、中央銀行は米国債などの法定通貨建て債券を敬遠し始め、代わりに金...
政治経済

超長期金利急騰は円高をもたらすのか:マンデル=フレミング理論の再検証

問題意識と背景2025年後半から2026年初めにかけて、日本の超長期国債利回りは急上昇し、10年物国債利回りが2.34%と約30年ぶりの水準まで上昇しました。市場では、巨額の財政支出と日銀の政策金利引き上げ期待を背景に金利が2025年初から...
税務会計

無利息資金の矛盾をどう処理するか:保証金の経済的利益と両建て計上

保証金は、賃貸人が賃借人から無利息で預かる資金であり、契約終了時には返還義務があるため本来は所得ではありません。しかし長期間無利息で預けられること自体が資金的価値を持つため、国土交通省の税務解説では保証金の運用益を「経済的利益」と定義し、保...
税務会計

教育資金贈与と相続時精算課税:非課税制度の光と影

はじめに教育資金の生前贈与には2つの制度があります。1つは祖父母や親が30歳未満の子・孫に教育資金を信託銀行等を通じて一括贈与すると、1人につき上限1,500万円(学校外利用は500万円)まで贈与税が非課税となる 「教育資金贈与の特例」。も...
政治経済

TACOる関税政治:市場心理を利用した現代型ディール外交

テーゼ(主張): 関税は交渉を有利に進める武器交渉カードとしての関税トランプ氏は関税を単なる税ではなく交渉の槍盾と捉え、相手国から譲歩を引き出すために使ってきた。金曜夜に関税示唆をX(旧Twitter)で投稿し、市場に不確実性を植え付け、週...
政治経済

関税と領土要求:グリーンランド問題にみる覇権国家の論理

序論添付された画像では、ある米国大統領(画像の人物)によるソーシャルメディア投稿が示されています。投稿では、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランドなどがグリーンランドに軍隊を派遣したことを「危険...