マルクスによれば、「生活のあり方が意識を規定する」(思想や意識は経済的条件に依存する・唯物史観)。社会人の大半は労働者であり、暮らし向きが良くならない現状においては、資本と労働の対立を意識せざるを得ない。つまり、労働の成果が賃金として還元されず不当に資本家に搾取されている立場に、一部の労働者は疑問を持ち始めている。
そこで、「資本と労働」「貧困と分配」を軸に経済を分析するマルクス経済学を勧めたい。たしかに、ソ連を盟主とする共産圏の崩壊から、社会主義は資本主義に劣後する。しかし、生産手段を持つ資本家が時間しか売るものがない労働者が生んだ富を搾取する構造が、貧困、少子化といった令和の社会的課題の根源である。本問に真っ先に切り込むのがマルクス経済学である。
つぎに、資本主義の搾取構造を学んだら貧困を克服すべく行動しよう。具体的には、S&P500や全世界株式等のインデックスファンドの購入である。信託報酬が0.1%を切る良心的な商品を誰でも買うことができる。米国や世界の優良企業の株式を分散的に保有することで低リスクで資本主義の恩恵を受けられる。つまり、搾取される側から搾取する側に回ることが、資本主義における上手い立ち回りなのである。
したがって、経済的及び時間的な貧困に喘ぐ労働者に対する処方箋はマルクス経済学を学び現状の立場を自覚することである。真の知識は実践を伴わなければならないため、是非とも良質なインデックス商品の購入をし、搾取する側に回って欲しい。
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