男の市場に賭けた中堅メーカー:マンダムの現在地と花王・資生堂との決定的差異

経営状況

株式会社マンダムは、男性グルーミング市場を主力とする中堅の化粧品メーカーである。直近の業績では増収ながら大幅な減益となり、2025年3月期は売上高約760億円(前年同期比+4%)に対し営業利益は約10億円と低水準に落ち込んだ。日本国内事業の好調(主力の「ギャツビー」好調による増収増益)とは対照的に、最大の海外市場であるインドネシア事業が売上減・赤字拡大となったことが利益悪化の主因である。マンダムは長期低迷から収益性を立て直すため、**第14次中期経営計画(MP-14)**を策定し、2025年から4年間で営業利益を約90億円(営業利益率9%以上)まで引き上げる攻めの計画を掲げている。その実現に向け、日本では調達・生産・マーケティング・営業にわたる構造改革を進め、コスト効率改善や収益性向上に着手した。また海外ではアジア各市場でマーケティング投資を強化し、現地ニーズに即した商品開発体制を拡充して売上基盤の回復を図っている。

こうした成長戦略を加速するため、マンダムは2025年9月に経営陣と創業家主導のMBO(経営陣買収)による非公開化を発表した。世界的大手PEファンドの支援を受け株式公開買付を実施し、上場廃止によって短期業績に左右されない経営基盤を構築する方針である。非公開化後は、成長余地の大きいASEAN市場開拓やマーケティング強化に本腰を入れ、中長期的な企業価値向上と収益体質の改善を目指す。これは近年の株価低迷(PBR1倍割れ)に対する抜本策でもあり、経営陣が将来の成長に自信を示したものといえる。

ブランド戦略

マンダムのブランド戦略は、「身だしなみ」を軸に男性向け市場で圧倒的なブランド確立を図ってきた点が特徴である。看板ブランド「GATSBY(ギャツビー)」は1978年の誕生以来、若年男性のおしゃれ志向に寄り添い、ヘアスタイリング剤からボディケア・スキンケアまで次々とカテゴリーを拡大してきた。時代ごとに人気タレントを起用した攻めの広告展開(例:松田優作、木村拓哉などターゲットより少し年上の憧れの存在をCM起用)で、新たなグルーミング習慣を男性市場に浸透させてきたことがギャツビーの強みである。近年では多様化する男性の美容ニーズに応えるため、**「ギャツビー ザ デザイナー」**という新ラインを立ち上げ、本格的にメンズメイク市場にも参入するなど、既存ブランドの枠を超えた挑戦も行っている。一方で、中高年男性にはシンプルさと機能性を訴求する「LUCIDO(ルシード)」ブランドを展開し、年齢層に応じた差別化も図っている。

女性市場に対しては、マンダムは巨大他社に比べて限定的ながら独自のポジショニングを取っている。たとえば**「Bifesta(ビフェスタ)」はクレンジングや洗顔などのスキンケアブランドとして、プチプラ価格帯で手軽さと機能性を武器に若い女性層の支持を得ている。また「Barrier Repair(バリアリペア)」のように高保湿マスクやスキンケアで差別化したブランドや、フレグランス系では「ベビーベール」など可愛らしい香りの商品ラインも手掛け、女性の日常ケア需要に応えている。海外では現地ブランドも活用し、インドネシアで展開する「PIXY(ピクシー)」は中価格帯の化粧品ブランドとして若年女性に浸透し、「Pucelle(プチュレ)」はティーン向けコロンで人気を博すなど、ターゲットの嗜好に合わせブランドを使い分ける戦略を取っている。このようにマンダムは限られた経営資源の中で、男性向けを軸としつつ女性向けニッチ市場も押さえ、ブランドポートフォリオのバランスとブランド価値向上**に努めている。

製品ライン

マンダムの製品ラインは男性グルーミング製品が中心で、髪・顔・身体のトータルケア用品を幅広く扱う。主要ブランドとその製品分野は以下の通り:

  • GATSBY(ギャツビー) – ヘアスタイリング剤(ワックス、スプレー、ジェル等)、洗顔料、ボディペーパー、デオドラントスプレー、香水など若年男性向けトータルグルーミング用品。価格帯は手頃でコンビニやドラッグストアで入手しやすく、国内男性化粧品市場でトップクラスのシェアを持つ。
  • LUCIDO(ルシード) – 30代後半以降の中年男性向けブランド。無香料・低刺激にこだわったスキンケア(オールインワン化粧水など)や白髪染め、育毛トニックなど年齢特有のニーズに応える商品を展開。近年「40才からのオールインワン」などヒット商品も生まれ、このセグメントでの地位を強めている。
  • LUCIDO-L(ルシードエル) – 若い女性向けのヘアスタイリングブランド。ヘアワックスやヘアアイロン用スプレー、トリートメントなど「ゆるふわ」な髪型を楽しむ女性需要に対応した商品が中心。女性にもマンダムのヘアスタイリング技術を訴求する位置づけ。
  • Bifesta(ビフェスタ) – クレンジングウォーター、シートメイク落とし、洗顔料など時短・手軽さを重視したスキンケアブランド。特にクレンジングシートは市場で高い評価を受け、一部アジア市場でも販売されるグローバルブランドに育ちつつある。
  • Barrier Repair(バリアリペア) – 高保湿スキンケアシリーズ。ヒアルロン酸配合のフェイスマスクやクリームが主力で、乾燥や肌荒れをケアするコンセプト。日本のみならずアジアのマスク市場でも一定の存在感を持つ。
  • ベビーベール – 甘いフローラル系の香りを中心としたヘアフレグランス(髪用香水)シリーズ。ティーンから20代女性に「ふんわり香る」ケアとして訴求し、香りのバリエーション展開も豊富。
  • 丹頂(タンチョウ) – マンダムの伝統ブランドで、昭和期に一世を風靡した男性用ポマード「丹頂チック」にルーツを持つ。現在もポマードや整髪料のブランド名として一部商品が継続販売されており、東南アジアでは根強いファンが存在する。
  • 海外専用ブランド – インドネシア市場ではPIXY(中価格帯のメイク・スキンケア)、Pucelle(若年層向けコロン)、Gatsby現地展開品(日本と異なる香りの整髪料やボディケア)など、地域の嗜好に合わせた商品ラインアップを展開している。これら海外ブランドは現地子会社での開発や合弁によって培われ、東南アジア市場でマンダムの収益柱となっている。

全体として、マンダムの製品ラインは男性の身だしなみ関連製品における総合的な品揃えが強みであり、さらに女性の基礎化粧品・香り製品でニッチな需要を捉える構成となっている。他社に比べブランド数は多くないが、各ブランドが明確なターゲットと用途を持ち補完し合うポートフォリオを形成している。

国内展開と海外展開

国内展開(日本市場): マンダムは日本全国のドラッグストア、コンビニエンスストア、バラエティショップを主な流通チャネルとして製品を販売している。特にギャツビーはコンビニにも必ずと言っていいほど棚を確保しており、瞬発力のある販路で若年層にリーチしていることが強みである。日本の男性化粧品市場は成熟傾向にあるが、近年はメンズコスメブームや中高年男性のスキンケア志向の高まりといった変化もあり、マンダムはこれら未開拓領域の開拓に注力している。たとえば男性メイク(前述のギャツビー新ライン)や、中年男性の簡便スキンケア(ルシードのオールインワン)など、新たな需要に的確な商品投入を行っている。また国内マーケティングではSNSや動画サイトを活用したデジタル施策にも力を入れ、若者文化に寄り添う発信でブランドの若返りとファン層拡大を図っている。

海外展開(グローバル戦略): マンダムは早くも1958年にフィリピン進出を果たし、1960年代以降アジア各国で現地法人設立や合弁を通じた事業展開を続けてきた、日本でも有数のアジア展開に強い化粧品メーカーである。特にインドネシアには1969年に現地法人を設立し、その後現地株式市場に上場(1993年)するなど深く根を下ろしている。現在インドネシアは売上全体の約2割を占める最大の海外市場で、ギャツビーやPIXYが高い知名度を持つ。しかし近年はローカル競合との競争激化や市場変化への対応遅れからシェア低下に苦戦しており、これが前述の業績低迷の一因となっている。マンダムはMBOを契機にASEAN各国でのマーケティング投資拡大を打ち出しており、インドネシアでもプロモーション増強や新商品投入で巻き返しを図る方針である。その他、タイ・マレーシア・フィリピン・ベトナムなど東南アジア全域に販売ネットワークを持ち、中国やインドにも進出している。海外売上比率は一時40%を超えており(2020年代前半)、日本の人口減を見据えて海外比重を高める戦略は今後も継続される見通しだ。ただし欧米市場への本格進出は行っておらず、グローバル展開はアジア圏集中型である点が他の日本大手との相違である。これについて同社は、自社の競争力が最も発揮できる市場(アジアの若年層)に経営資源を投入する選択と説明しており、地理的な強みを活かした展開に特化している。

財務状況

マンダムの財務状況を見ると、規模の小ささゆえに利益率・成長性の面で課題を抱える。一連の業績悪化により2025年3月期の自己資本利益率(ROE)は約2.7%と低水準で、資本効率の改善が急務である。また営業利益率はわずか1.3%に留まり、同業界の平均を大きく下回る。これはインドネシア事業の赤字や積極投資によるコスト先行が要因だが、収益基盤の脆弱さを示す数値でもある。もっとも、財務体質そのものは堅実で、自己資本比率は高く有利子負債も僅少であるため、倒産リスクや資金繰り不安は低い。同社は長期安定配当を維持しつつ成長投資との両立を図る資本政策を取ってきたが、近年の株価低迷が示すように市場からは成長期待が得られていなかった。今回の非公開化により、配当負担や四半期開示から解放された資金・時間を中長期投資に振り向けられるため、財務指標の抜本的な改善が期待される。なお研究開発費は年間15~18億円程度(売上比約2%)で推移しており、大手他社に比べ規模は小さいものの、体臭ケア技術や整髪料の新素材開発などニッチ分野に的を絞った効率的なR&Dを行っている。総じてマンダムの財務状況は「安定だが伸び悩み」という状態であり、今後は収益性の抜本向上による株主価値向上が大きな課題となっている。

花王および資生堂との比較

国内の化粧品・日用品業界における主要他社である花王および資生堂と、マンダムの各側面を比較する。

売上・利益規模

  • マンダム: 年商約760億円、営業利益10億円前後(2025年3月期)と中堅規模。営業利益率は1~5%程度で推移し、業界平均より低い。市場シェアは国内メンズグルーミングでは高いが、総合では限定的。
  • 花王: 年商1.6兆~1.7兆円規模(2025年12月期)と国内最大級。営業利益は1600億円超、営業利益率約10%と安定的な高収益を維持。日用品・化粧品を合わせた広範な事業ポートフォリオにより売上・利益ともマンダムの数十倍に達する。
  • 資生堂: 年商1兆円弱(直近年度)で、化粧品専業として国内トップ規模。通常時の営業利益は数百億円規模だが、近年は構造改革費用や減損計上により一時的な赤字計上もみられる。売上規模はマンダムの約13倍、グローバル展開投資に伴う利益率の変動が大きいものの、コア事業の収益力は概ね営業利益率5~8%程度で推移。

製品ポートフォリオ

  • マンダム: 男性向け整髪料・スキンケア・ボディケアが主軸。一部女性向けクレンジングやマスク、フレグランス商品も扱うが、基本はグルーミング領域特化型である。取扱製品は消費財として単価が低めで回転の速いものが中心。
  • 花王: 日用品から化粧品まで非常に幅広い総合メーカー。石鹸・洗剤・紙おむつ等のホームケアや、スキンケア(ビオレなど)、ヘアケア(メリット等)、化粧品(カネボウ・ソフィーナブランド)など多岐にわたる。加えて化学品事業も擁し、ポートフォリオは多角的。高級化粧品から日用雑貨まで価格帯・カテゴリーのフルラインを網羅している。
  • 資生堂: 化粧品・パーソナルケア専業で、特に高級スキンケア・メイクアップに強み。主力の資生堂ブランドに加え、クレ・ド・ポー ボーテ等の高級ブランド、エリクシール等のプレミアムエイジングケア、NARSやSHISEIDOメンなど多様なブランド群を展開。一時期はシャンプーなど大衆商品も手掛けたが、現在はそれらを切り離しプレステージ領域に集中している。

ターゲット市場

  • マンダム: コアターゲットは若年~中年の男性層。高校生・大学生から20代社会人にかけての男性がメイン顧客で、商品開発・宣伝もこの層のトレンドにフォーカスしている。また30~40代男性もルシードなどで取り込み、男性市場全般に強い。一方、女性市場では一部のスキンケア・香り商品に留まり、女性全般を主要ターゲットとする戦略は採っていない。
  • 花王: 製品領域が広いためターゲットも全世代・男女に及ぶ。赤ちゃん(メリーズおむつ)、子供(ビオレUなど)、主婦層(洗剤類)、男性(メンズビオレやサクセス育毛剤)、高齢者向け用品までカバー。化粧品事業ではカネボウやソフィーナで主に女性を対象とするが、総じて家族全員の日常生活ニーズに応えるポジショニング。
  • 資生堂: 基本的には**女性(特に20代以上の成人女性)**が中心ターゲット。高価格帯ブランドは富裕層・ミレニアル女性、ミドルレンジブランドは30~50代女性など、それぞれ明確にセグメント化している。男性については資生堂メンやUNOなどあるが売上構成比は小さい。グローバルでも「美を求める女性市場」に軸足を置いている。

研究開発投資

  • マンダム: 研究開発費は年間15億円前後で**売上の約2%**を投入。規模は小さいが、体臭メカニズムの研究や新整髪料技術など、ニッチ分野で独自性のある研究に注力する傾向。社内のR&D人員規模も数十名程度と推察され、小回りの利く開発体制である。
  • 花王: グループ全体で**年間600億円超(売上比約4%)**もの研究開発費を計上しており、日用品業界ではトップクラスの技術投資企業である。和歌山や栃木などに大規模研究所を構え、基礎科学から応用開発まで3000名規模の研究員を擁する。スキンケアの乳化技術や洗浄剤の界面科学などで世界的な特許・知見を持ち、研究力が商品競争力の源泉となっている。
  • 資生堂: 年間の研究開発費は250~280億円規模(売上比約3%)で、化粧品メーカーとしては高水準の投資を続けている。肌科学・先端素材の研究に強みを持ち、社内にグローバルイノベーションセンターを設立するなどR&D体制をグローバルに強化。近年はデジタル技術やパーソナライズ美容の研究にも範囲を広げ、イノベーションによる差別化を図っている。

グローバル戦略

  • マンダム: アジア重視の選択と集中型戦略。東南アジアを中心に10ヵ国以上で事業展開し、とりわけインドネシアなど新興国男性市場でトップシェア商品を持つ。一方で欧米には進出せず、自社の強みが通用するアジア圏に経営資源を集中している。現地合弁やローカライズブランドで市場浸透を図るのも特徴で、各国の生活者嗜好に合わせ商品仕様を細かく調整している。グローバル売上比率は約45%に達し、今後もASEANでの拡大が成長ドライバーとなる見込み。
  • 花王: グローバル展開はアジア+欧米と広域。アジアでは中国・東南アジアでビオレ等の日用品を浸透させ、欧米では現地ブランド買収を通じてプレミアム領域に参入する戦略を取る。例として、英高級石鹸のモルトンブラウン(2005年買収)、米ヘアケアのオリベ(2017年買収)、豪UVケアのボンダイサンズ(2023年買収)などを傘下に収め、海外売上比率を向上させている。ただ海外全体では売上の3割強に留まり、依然として日本国内市場への依存も大きい。グローバル展開のキーワードは「現地ブランドの取り込み」と「技術輸出」であり、自社開発ブランドによる欧米開拓は限定的。
  • 資生堂: 高級ブランドを武器に世界展開を志向。売上の約半分は海外市場で、特に中国・アジアの存在感が大きい。米欧でもナーズやローラメルシエ(かつて保有、現在一部売却)など現地人気ブランドをM&Aで傘下に入れ、多ブランド戦略で各市場に合わせた展開をしている。近年は肌ケアのグローバルブランド「SHISEIDO」や「Clé de Peau Beauté」で富裕層市場を開拓し、旅行小売(空港免税店)など国境をまたいだマーケットも重視している。グローバル戦略上の課題は、米州事業での競争力強化や各地域ごとのブランド調整で、これに対応すべく組織改編や不採算事業売却(例:日用品部門のCVCへの売却)を進めている。

広告・マーケティング手法

  • マンダム: 若年層に刺さるユニークな広告で知られる。テレビCMでは時代ごとの人気俳優・アイドルを起用し、「♪うーん、マンダム」のような耳に残るフレーズやダンスを用いて話題喚起する手法を得意としてきた。昨今はSNSやYouTubeでのバズを狙った企画(例:ギャツビーの斬新なPR動画)や、Twitterなど公式アカウントでの情報発信にも力を入れる。店頭販促ではドラッグストアの棚で目立つディスプレイ展開をするほか、大学祭とのタイアップ等で直接若者に訴求することも行っている。総じて限られた広告費を創意工夫で最大効果に結びつけるスタイルで、マスメディア×デジタルを融合したマーケティングを実践している。
  • 花王: 扱う製品カテゴリが幅広いため、マーケティング手法もターゲットに応じて多岐にわたる。日用品ではテレビCMや折込チラシなど古典的手法で主婦層への大量リーチを図りつつ、近年はWEB動画やSNS広告で若年層にも訴求している。各ブランドごとにタレント起用も行い(ビオレはアイドル、アタック洗剤はスポーツ選手など)、商品の機能性能を分かりやすく伝える理系目線の広告も特徴的である。また花王は長年培った皮膚科学データを活かし、製品の安全・効果を科学的に訴求するスタイルが目立つ(例えばキュレルブランドでは敏感肌研究の成果を前面に出すなど)。店頭施策ではドラッグストアの棚占有や販促什器も大掛かりで、トップメーカーとしての交渉力を背景に大陳列を展開している。
  • 資生堂: ブランディング重視の洗練されたマーケティングを展開する。高級ラインではファッション誌やデジタルメディアでのイメージ広告を打ち、ブランドの世界観やストーリーを伝える手法を取る。世界的女優やモデルをグローバルアンバサダーに起用し、ブランド価値を向上させる戦略も顕著(例:海外セレブとのコラボキャンペーン)。一方、日本国内のマーケティングでは店頭美容部員による対面カウンセリング販売が資生堂の強みであり、肌診断やサンプル提供を通じて顧客の信頼を得る手法を長年継続している。またデジタルではOMO戦略(オンラインと店舗の融合)を推進し、アプリで肌分析→店頭で提案、といった新しい購買体験を提供している。資生堂の広告は感性に訴える映像表現やアートとの融合も多く、企業イメージ向上と商品の機能訴求をバランスさせたマーケティングを行っている。

まとめ

  • マンダムは男性グルーミング市場に特化した独自ポジションを築き、小規模ながらもアジア圏で確かなブランド力を持つ。 近年は収益低迷を受け、大胆な経営改革(MBOによる非公開化)に踏み切り、ASEANでの成長加速と収益性向上を目指している。
  • 競合の花王・資生堂と比べると、規模や経営資源で大きな差があるものの、マンダムはニッチ戦略で存在感を発揮している。 花王は日用品も含む総合力で圧倒的規模と安定収益を誇り、資生堂は高級化粧品でグローバル展開するブランド力が強みである。一方マンダムは男性向けという明確な強み領域に集中し、市場の変化に機敏に対応できる機動力を有する。
  • 今後の課題は、主力のアジア市場で競争力を取り戻し収益を伸ばすとともに、商品ポートフォリオを環境変化に合わせ進化させることである。 メンズメイクや中高年需要など新潮流を取り込む現在の戦略を推進しつつ、研究開発やマーケティング投資を効率的に行うことで、大手に負けない独自価値を高める必要がある。マンダムが持つブランド資産とアジアでの知見をテコに、収益基盤強化と持続的成長の実現が期待される。

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