米国市場でバングラデシュに投資する方法――ETFの現状と限界


背景

米国市場にはバングラデシュの株式市場だけを対象にした純粋な「バングラデシュ株式ETF」は存在しません。欧州で唯一上場していた Xtrackers MSCI Bangladesh Swap UCITS ETF (XBAN) は需要不足により2020年3月に上場廃止となっており、現在利用できません。そのため、米国の投資家がバングラデシュに投資する場合、バングラデシュの比重がごく小さい多国籍の新興国/フロンティア市場ETFやアクティブ運用ETFを通じて間接的に投資することになります。

米国市場に上場しているETF(バングラデシュへのエクスポージャー)

以下のETFは米国市場に上場しており、ポートフォリオ内にバングラデシュ銘柄を含んでいることが確認されています。値は2025年末時点の公表資料やデータベースに基づく目安です。

ティッカーファンド名バングラデシュ配分解説
MEMSMatthews Emerging Markets Discovery Active ETF約0.5 %新興国小型株にアクティブ投資するETF。2025年12月31日付のファクトシートには、国別配分の表にバングラデシュ0.5 %が記載されています。
MEMMatthews Emerging Markets Equity Active ETF約0.6 %新興国株をアクティブ運用するETF。ファクトシートでは国別比率が公開されていませんが、Fintelのデータによるとバングラデシュへの配分は約0.57 %と報告されています。
EMSFMatthews Emerging Markets Sustainable Future Active ETF1 %未満ESG基準を満たす新興国企業に投資するアクティブETF。ファクトシートにはバングラデシュ比率が掲載されておらず、Fintelのデータでも上位国に含まれていません。

債券ETF

Fintelのデータによれば、以下の債券ETFにもバングラデシュの社債がごく僅か含まれていると報告されています。比率はいずれも全体の1 %未満です。

  • AINP – Allspring Income Plus ETF:約0.70 %
  • IBDX – iShares iBonds Dec 2032 Term Corporate ETF:約0.58 %
  • PRIV – SPDR SSGA Apollo IG Public & Private Credit ETF:約0.52 %
  • IBCA, IBDZ, IBDW – iShares iBondsの2031〜2035年満期シリーズ:0.29〜0.40 %
  • IG – Principal Investment Grade Corporate Active ETF:約0.28 %
  • その他の債券ETF(CGCP、SYSB、DMX、DGCB、TOTL、HFSI、DFGPなど)は0.03〜0.33 %程度

上場廃止・清算されたフロンティア市場ETF

かつてバングラデシュの比率が比較的高かったフロンティア市場ETFは、いずれも清算または上場廃止となっています。

  • FM(iShares Frontier and Select EM ETF) – 2017年のETF Trends記事によると、国別配分にバングラデシュ約3.0 %が含まれていました。しかしブラックロックは2024年6月、資産残高の減少を理由に本ETFを2025年3月31日までに清算すると発表しました。
  • EMFM(Global X MSCI Next Emerging & Frontier ETF) – 同じ記事ではバングラデシュ比率が約1.1 %と示されています。グローバルXは2024年2月16日に取引を終了し、2月23日に清算しました。
  • FRN(Guggenheim Frontier Markets ETF) – 南米市場が中心でバングラデシュ比率はほぼゼロです。

まとめ

  • 純粋なバングラデシュ専用ETFは米国市場にはない。 欧州で運用されていた専用ETFは2020年に上場廃止となりました。
  • バングラデシュへ投資するためには、上記のような新興国アクティブETFや債券ETFを利用することになるが、いずれも配分は1 %以下と非常に小さい。 具体的な配分はMEMSで0.5 %、MEMで約0.6 %程度です。
  • かつてバングラデシュ比率が高かったフロンティア市場ETF(FM、EMFM)は、いずれも清算済みまたは清算予定である。

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