Ken Kurahashi

政治経済

超長期金利の反乱:日本版トラスショックはなぜ起きたのか

背景:2026年1月20日に起きた出来事2026年2月の参議院選挙を前に、各政党が消費税減税など大型の経済対策を掲げたため、市場は財源への懸念から日本国債に売りを集中させました。2026年1月20日、30年国債利回りは3.88%(過去最高3...
政治経済

超長期金利急騰は円高をもたらすのか:マンデル=フレミング理論の再検証

問題意識と背景2025年後半から2026年初めにかけて、日本の超長期国債利回りは急上昇し、10年物国債利回りが2.34%と約30年ぶりの水準まで上昇しました。市場では、巨額の財政支出と日銀の政策金利引き上げ期待を背景に金利が2025年初から...
税務会計

無利息資金の矛盾をどう処理するか:保証金の経済的利益と両建て計上

保証金は、賃貸人が賃借人から無利息で預かる資金であり、契約終了時には返還義務があるため本来は所得ではありません。しかし長期間無利息で預けられること自体が資金的価値を持つため、国土交通省の税務解説では保証金の運用益を「経済的利益」と定義し、保...
税務会計

教育資金贈与と相続時精算課税:非課税制度の光と影

はじめに教育資金の生前贈与には2つの制度があります。1つは祖父母や親が30歳未満の子・孫に教育資金を信託銀行等を通じて一括贈与すると、1人につき上限1,500万円(学校外利用は500万円)まで贈与税が非課税となる 「教育資金贈与の特例」。も...
政治経済

TACOる関税政治:市場心理を利用した現代型ディール外交

テーゼ(主張): 関税は交渉を有利に進める武器交渉カードとしての関税トランプ氏は関税を単なる税ではなく交渉の槍盾と捉え、相手国から譲歩を引き出すために使ってきた。金曜夜に関税示唆をX(旧Twitter)で投稿し、市場に不確実性を植え付け、週...
政治経済

関税と領土要求:グリーンランド問題にみる覇権国家の論理

序論添付された画像では、ある米国大統領(画像の人物)によるソーシャルメディア投稿が示されています。投稿では、デンマーク、ノルウェー、スウェーデン、フランス、ドイツ、英国、オランダ、フィンランドなどがグリーンランドに軍隊を派遣したことを「危険...
法務

相続土地に課された売却制限は第三者を拘束できるのか

問題の背景母親が所有する土地を長男に相続させる際、**「長男は次男以外にこの土地を売却してはならない」**という売却制限条項を盛り込んだ場合について検討しています。長男がこの約束に反して第三者に土地を売却したとき、その売買が無効になるのかと...
政治経済

「未来への投資」という名の現実:こども家庭庁の功罪

問題意識日本は急激な少子高齢化に直面しており、出生率の低下と子育て負担の増大が社会保障制度を揺るがしています。2023年4月に発足した「こども家庭庁」は、厚生労働省・文部科学省・内閣府などに散在していた子ども政策を統合し、妊娠期から大学卒業...
政治経済

過熱する社債市場とブラックスワンの予兆

問題提起2026年初頭のブルームバーグ指標では、世界の社債の利回り上乗せ(クレジットスプレッド)が約103bpと2007年6月以来の低水準になり、過去20年で最も狭い水準に縮小しました。このため社債市場に「FOMO(取り残されることへの恐怖...
経営

経営者主導か管財人主導か:再生手続と更生手続の本質的対立

日本の倒産法には、企業が債務超過や支払不能の危機に陥ったときでも事業を継続しながら再建するための手続きが存在します。代表的なものが民事再生法による 再生手続 と会社更生法による 更生手続 であり、どちらも裁判所に対する申し立てから始まります...