1. Crude（原油）
- 未精製の石油で、油田から産出されたままの状態。
- API重力（比重）によって「軽質原油（Light Crude）」「中質原油（Medium Crude）」「重質原油（Heavy Crude）」に分類される。
- 硫黄含有量によって「スイート原油（Sweet Crude）」「サワー原油（Sour Crude）」にも分類される。
- 例：WTI（西テキサス）、ブレント、ドバイ原油
2. Condensates（コンデンセート）
- 天然ガス田や軽質原油田から産出される、軽質な炭化水素液体（超軽質原油）。
- 原油と比べて揮発性が高く、ガソリン成分を多く含む。
- ナフサ（Naphtha）やLPG（液化石油ガス）の原料になることが多い。
- 例：Eagle Ford コンデンセート（米国）、カタールコンデンセート
3. Dirty Petroleum（ダーティー・ペトロリアム）
- 精製後の石油製品のうち、タンクや配管を汚しやすいもの（粘度が高く、硫黄や残渣分を多く含む）。
- 一般的に 重油系の製品（Residual Fuel Oil, Bunker Fuel, Gasoil など）が含まれる。
- 例：
- 燃料油（Fuel Oil / Bunker Fuel）
- ディーゼルオイル（Gasoil, Marine Diesel）
- 減圧残渣油（Vacuum Residue）
- タール（Tar）
4. Clean Petroleum（クリーン・ペトロリアム）
- 精製後の石油製品のうち、比較的軽質で不純物が少なく、タンクを汚しにくいもの。
- ガソリンやジェット燃料などが該当。
- 例：
- ナフサ（Naphtha）
- ガソリン（Gasoline）
- ジェット燃料（Jet Fuel / Kerosene）
- 灯油（Kerosene）
まとめ
| 分類 | 説明 |
|---|---|
| Crude（原油） | 未精製の石油。軽質・中質・重質に分類される。 |
| Condensates（コンデンセート） | 天然ガス田などから得られる超軽質原油で、ナフサの原料に。 |
| Dirty Petroleum | 精製後の重油系の製品（燃料油、ディーゼルオイル、タールなど）。 |
| Clean Petroleum | 精製後の軽質な石油製品（ガソリン、ナフサ、ジェット燃料など）。 |
タンカー輸送の観点では、Dirty Cargo（汚れ貨物）とClean Cargo（清潔貨物）で運航が異なり、Dirty Cargoを運んだタンカーは次にClean Cargoを運ぶ前に洗浄が必要になるため、コストがかかることがある。
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