学歴は情報である。その点で前科と変わらない。仮に前科者が罪を償って更生し善良な市民になったとしても、世間は、根は悪人と決めてかかりがちだ。つまり、人間は刻々と変化するが、前科という「情報」は変わらない。
学歴も「情報」である。大学受験の結果は、成人になるまでの過ごし方を象徴するものである。社会での活躍の如何に関わらず、学生時代の学業の成果は学歴として終生付きまとう。大谷翔平や橋本環奈のような目覚ましい業績を挙げている人物を除き、どこの学校出身かにより、事あるごとに品定めをされてしまう。
確かに、人生で最も尊い十代を勉学に捧げるのはもったいない。若い異性との交際や運動等に精を出し、生きる喜びを全身で噛みしめるべきだ。しかし、両者とも大学入学後も可能だ。バイトでお金も稼げるため、行動範囲も広がる。そして、何よりも生涯不変の学歴は、凡人を生きやすくする最たる履歴であるため、相応の価値はある。
よって、大学受験については悔いのないようにすべきである。高校受験は地方予選という位置づけで前者ほどの影響はない。一方、大学受験は世代全員が参加する全国大会の位置づけなので、その結果の影響は生涯付いて回るのである。
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