フランチャイズで儲かるのは本部だけ

経営

フランチャイズとは、本部が経営方法や手段を加盟店に与える対価として、加盟料を受け取る仕組みである。

確かに、フランチャイズは、数百万円という比較的安い資金で商売を始められる。新しく業態を創造する必要もなく、既に繁盛している商品や暖簾を利用できるため、大失敗する要素は少ない。

しかし、フランチャイズは、本部が加盟料や商品の卸を介して、加盟店から利益を搾取する構造である。本部は工場等の設備投資や商品開発、社員の雇用等に多大な投資をしており、加盟料や卸売益によりその投資を回収する。つまり、加盟料や卸値を上げて加盟店が損をするほど、その分本部が儲かる。

もちろん、加盟料の発生しない暖簾分けの場合には長い修行期間を要する反面、フランチャイズは素人が手軽に起業できるのが魅力である。また、将来的に別業態でフランチャイズ展開をしたい法人が、後学のためにその仕組みを学ぶには良いだろう。つまり、本業に相乗効果が生まれる企業には旨味がある。しかし、フランチャイズの本質は、加盟店に販売を外注し、本部の販売に掛かる人件費を削減して本部が儲けを出す業態である。本部の厳しい制約の中、加盟店が継続的に利益を出すのは非常に難しい。

したがって、フランチャイズは本部が儲かる構造である。参入のしやすさの反面、加盟店には厳しい現実が待っている。

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