トレーディングと投資の断層:売上高に計上できる有価証券、できない有価証券

資産管理会社が長期保有の投資有価証券を売却した場合、その取引は「営業利益を出すための売上」とは性格が異なります。以下では、背景と理由を整理します。


理由と背景

  1. 保有目的の違い
    売買目的で取得した有価証券は短期で回転させて利益を得るため、棚卸資産として扱い、売上高・売上原価で計上します。一方、長期投資目的の投資有価証券は固定資産に計上され、経営参加や安定的な配当収入などを目的としています。そのため販売用の商品とは見なされません。
  2. 損益計算書の表示区分
    経営上、固定資産である投資有価証券の売却は「本業の売上」ではなく、臨時的な投資の回収やポートフォリオ調整に伴うものです。このため、売却益や損失は「営業外損益」または「特別損益」で処理するのが一般的です。
  3. 誤解を防ぐ透明性
    長期保有を売上高に含めてしまうと、事業活動の収益構造を誤解させる恐れがあります。売上高・売上原価は継続的な営業活動を示す指標であり、長期投資の処分による収益は適切に分けて表すことで財務諸表の透明性を高めます。

要約

資産管理会社であっても、長期保有の投資有価証券を売却した場合は「本業の売上高・売上原価」として計上せず、固定資産の処分に伴う営業外損益や特別損益として処理するのが妥当です。売上高に含めるのは、あくまで短期的な売買を目的とした有価証券の取引に限られます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました