Ken Kurahashi

政治経済

新自由主義 ― マネタリズムとサプライサイド経済学の統合と矛盾

新自由主義が隆盛するきっかけは1970年代のスタグフレーションだった。戦後のケインズ主義は財政支出と金融緩和を組み合わせることで失業とインフレの安定を狙ったが、二桁インフレと不況(スタグフレーション)には対応できなかった。その結果、米英の政...
税務会計

不動産賃貸業における『預り敷金』勘定科目の会計処理と中小企業会計要領の適合性

不動産賃貸業の貸主が入居者から預かる敷金は、契約終了時に返還することが前提の「預かり金」です。したがって貸借対照表では負債として扱い、返還まで1年以上かかる場合は固定負債に、1年以内に返還する場合は流動負債に分類します。中小企業の会計に関す...
投資

ゴールドの復権

テーゼ(肯定的主張)インフレと通貨への不安アメリカでは物価上昇や財政赤字の拡大によりドルの実質価値が減少し、現物資産である金に資金が流れました。2025年10月初旬にはLBMAゴールド価格が1トロイオンスあたり4,000ドルを突破し、年初来...
生物

生態系におけるクマの重要な役割

クマは一般に肉食性のイメージが強いものの、実際には多様な食物を利用する雑食性の大型哺乳類です。その行動と食性から、生態系の中でいくつもの重要な役割を果たしています。まず、クマは森林や山地で果実や木の実を好んで食べます。彼らは食べた植物の種子...
政治経済

利下げ期待と割高相場の交錯——政策主導から多極化へ向かう2025年秋の市場構造

テーゼ(命題):金融緩和と業績好調で続く米株の強気相場2025年10月第4週の米国市場では、9月の消費者物価指数が予想を下回り、政府閉鎖で統計発表が止まる中でもインフレへの懸念がやや後退しました。FRBは10月下旬のFOMCで 0.25%の...
税務会計

200%定率法と250%定率法の違い、および改定償却率の仕組みと適用ルール

200%定率法と250%定率法の違い項目250%定率法200%定率法主な違い・背景償却率の水準定額法償却率の2.5倍を用いる。定額法償却率の2倍を用いる。250%定率法は耐用年数が短い資産では償却率が高く、取得直後に多額の減価償却費を計上で...
税務会計

相続税における宅地比準方式と各種補正率の仕組み・評価実務の要点

以下では、相続税における宅地比準方式の概要と、評価時に用いる各種補正率について説明します。最後に要約を示します。宅地比準方式とは宅地比準方式は、市街地にある農地・山林・雑種地など、宅地への転用が可能な土地の評価に使われる方法です。対象土地の...
税務会計

相続税申告で用いられる土地評価方式相続や贈与で取得した土地は財産評価基本通達に従って評価します。国税庁のタックスアンサーでは、評価方法として「路線価方式」と「倍率方式」の2種類を示しています。どちらを用いるかは、土地の所在地域や地目によって...
税務会計

中小企業倒産防止共済を資産計上した場合の税務調整:別表4・別表5(1)の書き方と留意点

中小企業倒産防止共済(経営セーフティ共済)の掛金を会計上は「保険積立金」等として資産計上しつつ、税務上はその年度の損金とする場合には、法人税申告書に添付する別表の記載で会計と税務の差異を調整します。以下では、掛金を支払った年度の記載方法と解...
税務会計

法人の利子・配当に対する源泉税と住民税の関係:2016年以降の税制改正による整理

法人が預金利息や株式配当を受け取る場合、これらは「所得税の源泉徴収」の対象ですが、個人と異なり住民税(利子割・配当割)の徴収対象ではありません。具体的には次のとおりです。上場株式等の配当金 – 法人が上場株式の配当を受ける際は、所得税+復興...