中央銀行が抱える米ドル資産の『多様な顔』

米ドル建て外貨準備の中身は「米国債」だけではありません。中央銀行は米財務省証券以外にも米政府機関債・住宅ローン担保証券(MBS)・企業債・銀行預金・米ドル紙幣など様々な米ドル資産を持っています。

米ドル建て資産の内訳(2025年末・概算)

項目金額・割合解説
米ドル建て外貨準備総額7.46 兆ドルIMF データに基づく推計。世界の外貨準備総額 13.14 兆ドルのうち米ドル資産が 56.8 % を占める。
米国債(米財務省証券)3.5~3.9 兆ドルFRED データによれば外国公的機関は 2025 年第 4 四半期に 3.903 兆ドルの米国債を保有している。ロイターの報道も中央銀行が保有する米国債は約 3.5 兆ドルと伝える。
その他の米ドル資産3.6~4.0 兆ドル米ドル資産総額から米国債を差し引いた残り。米政府機関債・MBS・企業債・銀行預金・米ドル紙幣などが含まれる。米連邦準備理事会は外国人が保有する米ドル紙幣が 1 兆ドル超に達すると推定している。

内訳比率

  • 米ドル建て資産全体 7.46 兆ドルのうち、米国債は約 4〜5 割を占めます。
    • IMF/ロイターが示す「世界外貨準備に占める米国債は 23 %」という値を米ドル建て資産(56.8 %)で割ると、米国債は米ドル資産の約 40 % となり、残り 60 % がその他の米ドル資産です。
    • FRED データ(米国債 3.903 兆ドル)と米ドル資産総額 7.46 兆ドルを用いると、米国債は 約 52 % を占め、残りが 48 % となります。
  • このように推計方法によって差はあるものの、米国債は米ドル建て外貨準備の 4〜5 割程度であり、残りは米政府機関債、MBS、企業債、銀行預金、現金など多様な資産から構成されています。

米ドルが基軸通貨であることに変わりはありませんが、中央銀行の米ドル資産は米国債一辺倒ではなく、複数のドル建て金融商品や現金へと分散されていることが確認できます。

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