インドは厳密には自由主義陣営に属するとは言い難く、外交的にはいわゆる『非同盟』の立場を伝統的に取っている。ただし近年の地政学的な現実を踏まえると、実質的には自由主義陣営に近い協調姿勢を見せている。
インドの国際的立ち位置
- 歴史的に非同盟主義
- 冷戦時代、米ソどちらにも偏らない「非同盟運動(Non-Aligned Movement)」を主導。
- 民主主義的価値観を共有
- 世界最大の民主主義国家であり、政治体制として自由主義陣営と親和性がある。
- 経済面では自由市場を推進
- 経済改革により市場主義を受け入れ、西側資本との関係も深い。
地政学的要素と対中関係
- 中国との国境紛争や経済的競合を背景に、米国、日本、オーストラリアなどの民主主義国家と協調を強化。
- 「QUAD(日米豪印)」として、中国へのカウンターバランスを形成している。
現実的評価
- インドは公式にはどの陣営にも完全に属さない立場を維持しつつも、地政学的な事情や価値観を踏まえると、自由主義陣営により近い立場にいると捉えることが妥当である。
要約
インドは伝統的に非同盟を標榜するが、民主主義的価値観や地政学的状況から、事実上は自由主義陣営に近い国家と考えられる。ただし、明確な陣営参加を避け、自主的外交を貫く姿勢は変わっていない。
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