露光装置とは、半導体や液晶ディスプレイなどの製造工程で用いられる精密な装置であり、主に回路パターンをシリコンウェハやガラス基板に焼き付けるために使われます。
具体的な用途と仕組みは以下の通りです。
用途:
- 半導体製造:集積回路(IC)の微細な回路パターンをシリコンウェハ上に形成するため。
- 液晶・有機ELパネル製造:ディスプレイパネルの配線パターンをガラス基板上に作るため。
主な種類:
- ステッパー(縮小投影型露光装置)
- フォトマスクの回路パターンを縮小して投影。
- 主に高精細・微細なパターン形成に用いられる。
- スキャナー(走査型露光装置)
- マスクとウェハが同期して動きながら露光。
- 大型で微細なパターンに適し、現在の主流。
- マスクアライナー
- マスクとウェハを密着または近接させて露光。
- 比較的大きなパターン形成に利用。
動作の原理:
- フォトマスク(原版)に描かれた回路パターンを通じて光(紫外線、極紫外線など)を照射。
- レジスト(感光性樹脂)が塗布されたウェハにパターンが露光される。
- 現像工程を経て、回路パターンがウェハに形成される。
露光装置の重要性:
- 半導体の性能や微細化を決定づける装置であり、技術革新が進んでいる。
- 近年はEUV(極端紫外線)露光装置など、より微細なパターン形成が可能な技術が導入され、半導体の微細化を支えています。
露光装置は現代のエレクトロニクス製品製造に不可欠な精密機器であり、半導体産業の中心的存在として注目されています。
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