「アーサー王物語」は、中世ヨーロッパの伝説をもとにした物語で、多くの文学作品によって語り継がれてきました。以下は、その代表的なあらすじです。
1. アーサーの誕生と戴冠
イギリスの王ウーサー・ペンドラゴンは魔術師マーリンの助けを借りて、コーンウォール公の妻イグレーヌと密かに結ばれ、アーサーが生まれる。しかし、マーリンはアーサーを安全のために貴族エクター卿のもとに預ける。
やがてウーサー王が亡くなり、王位が空位となる。マーリンの導きにより、ある石に刺さった剣「エクスカリバー」を引き抜いた者が王になると告げられる。多くの騎士が試みるが誰も成功せず、偶然試した若きアーサーが剣を引き抜くことで、王として認められる。
2. 円卓の騎士とキャメロット
アーサー王はキャメロットに王国を築き、「円卓の騎士団」を結成する。この円卓は、どの騎士も平等であることを象徴し、ランスロット、ガウェイン、パーシヴァル、ガラハッドなどの名高い騎士たちが集う。
アーサーはグィネヴィアと結婚し、国を繁栄させるが、ランスロットとグィネヴィアの密かな恋愛が後の悲劇を招く。
3. 聖杯探索
円卓の騎士たちは、キリストが最後の晩餐で使った聖杯を探す冒険に出る。最終的に、最も純粋な心を持つ騎士ガラハッドが聖杯を見つけるが、彼は天に召され、他の騎士たちは多くが命を落とす。
4. ランスロットとモルドレッドの反乱
ランスロットとグィネヴィアの関係が露見し、ランスロットはキャメロットを去る。これを機に、アーサーの甥モルドレッドが反乱を起こし、王国を奪おうとする。アーサーはモルドレッドと戦い、最終決戦でモルドレッドを討ち取るが、アーサー自身も重傷を負う。
5. アーサー王の最期
アーサー王は、瀕死の状態で騎士ベディヴィアに「エクスカリバー」を湖へ投げ込むよう命じる。湖の乙女が剣を受け取り、アーサー王は伝説の島アヴァロンへ運ばれ、そこで眠りにつく。
伝説では、アーサー王はいつか再び戻り、イギリスを救うとされている。
まとめ
「アーサー王物語」は、正義の王の誕生、騎士道の理想、裏切りと悲劇、そして英雄の最期という壮大な物語です。数々の作品に影響を与え、中世文学から現代のファンタジーまで広く語り継がれています。
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