Ken Kurahashi

税務会計

少額の前期損益修正損は雑費で処理できる?―税務の原則と実務の負担

少額の過年度経費を、発見した期に雑費や雑損失で処理することは、実務上ありえます。 ただし、「その科目で記帳できるか」と「当期の損金にできるか」は別の問題です。ご指摘のように、少額まで更正の請求をする手間と、取り戻せる税額が釣り合わない場面は...
コモディティ

中央銀行が買っても、金はなぜ下がるのか――金利・ドル・投資マネーの逆風

主な下方圧力は、年初の急騰の反動、実質金利の上昇とドル高、そして春~初夏のETF需要の後退です。中銀の購入は価格を支えていますが、民間投資家の売却や購入意欲の低下まで打ち消せるとは限りません。① 添付図では、年初からの購入量は昨年とほぼ同じ...
コモディティ

ロシアの金売却は金価格をどこまで押し下げるか――売却圧力と世界の需要

ロシアの金売却は金価格の下押し要因ですが、それだけで下落相場を決定する規模とは言いにくいです。 金価格を1トロイオンス=4,200ドルと仮定すると、確認できる売却量からの機械的な試算は、年初~8月分で約55~80ドル、同じペースで1年間続け...
税務会計

会社の地震保険料を社長が払えば所得控除?――個人と法人の境界線

法人Bが所有する収益物件の地震保険料は、Aが個人で支払っても、Aの確定申告で地震保険料控除を受けることはできません。「自分が支払った」という事実だけでは、控除の要件を満たさないからです。この問題を、正・反・合の弁証法で論じます。正――実際に...
税務会計

判決と裁決の違い――租税行政の自己是正と司法統制

裁決は行政内部で課税処分を見直す判断であり、判決は行政から独立した裁判所が法に照らして下す判断です。 弁証法的には、両者の差異は「行政の専門性による自己是正」と「司法の独立性による外部統制」の関係として捉えられます。以下、国税の課税処分に対...
税務会計

とん税とは?――船の「トン」で読み解く重さと容積の違い

とん税とは、外国貿易船が日本の開港に入港した際に、船の「純トン数」に応じて課される国税です。ここでいうトンは、重さではなく、船の容積などを基に算定する大きさを表します。「トン」は、測る対象によって意味が異なります。種類意味重量のトン(t)質...
処世術

家族の集まりが減る理由――共同労働から、個人の自立へ

身内の集まりが減ることは、単なる人情の衰えではなく、家族の役割が変わった結果として理解できます。 ただし、共同作業の必要が薄れたことと、人間関係そのものの価値が薄れたことは、分けて考える必要があります。弁証法的には、家族の結束を支えた条件が...
物理

陽子と原子核の違い――金と鉛、錬金術を考える

**陽子は原子核を構成する粒子であり、原子核は通常、陽子と中性子が結びついた全体です。**この違いを弁証法的に考えると、「同じ構成要素が、数と結合の違いによって異なる物質を生む」という、部分と全体、量と質の関係が見えてきます。まず、基本的な...
投資

NISAで選ぶ高配当ETF――国内・米国の分配金と税引後利回りを比較

米国ETFは「税引前の分配金利回り×90%」で、米国源泉税10%徴収後の利回りを計算しました。 国内ETFは、NISAで分配金を非課税受取りする前提です。search.sbisec.co.jp利回りは過去12か月の分配実績に基づく参考値です...
投資

海運株の高配当は続くのか――TRMDに見る戦争と市場適応

「戦争で生まれたTRMDの高配当は、市場の適応によって再び縮小する」という見方には合理性があります。ただし、「2年足らずで沈静化する」という時間の法則はありません。今回も、配当を生む運賃には既にピークから低下する兆候があります。以下、202...