弥生会計の決算書をe-Taxで電子申告する方法――XBRL・CSVの使い分け

税務会計

結論として、弥生会計で作成した法人決算書は、通常は「CSV形式」へ変換する必要はなく、弥生会計から「XBRL形式」または「XTX形式」で書き出すのが簡単です。

特に国税庁のPC版「e-Taxソフト」に取り込むなら、弥生会計が直接対応しているXBRL形式を選べば問題ありません。

弥生会計からXBRL形式で書き出す方法

弥生会計で対象年度の事業所データを開き、次の順に操作します。

  1. [決算・申告]
  2. [電子申告データの書き出し]
  3. [決算書 e-Tax・XBRL項目設定]
  4. 各決算書項目について、e-Tax上の集計先を確認・設定
  5. 再び[決算・申告]
  6. [電子申告データの書き出し]
  7. [決算書 e-Tax・XBRL書き出し]
  8. 出力形式で[XBRL形式]を選択
  9. 決算の種類を選択
  10. 出力する決算書にチェック
  11. [書き出し]をクリック

出力対象は通常、次の書類です。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 製造原価報告書(該当する場合)
  • 株主資本等変動計算書

弥生会計では、初期設定なら次のフォルダに保存されます。

ドキュメント\Yayoi\Exchange

弥生会計の公式手順でも、このメニューからXBRL形式を直接書き出せると案内されています。(support.yayoi-kk.co.jp)

出力されたXBRLファイルの注意点

XBRL形式を選ぶと、通常は次の複数ファイルが作成されます。

会社名_第○期.xbrl
会社名_第○期.xsd
会社名_第○期-presentation.xml
会社名_第○期-label.xml

最後の「label.xml」は、拡張勘定科目を使用した場合などに出力されます。

重要なのは、.xbrlファイルだけを移動しないことです。.xsd.xmlも含め、出力されたファイル一式を同じフォルダに置いてください。必要なファイルが欠けると、電子申告ソフトで読み込めません。(support.yayoi-kk.co.jp)

e-Taxソフトへの取り込み

国税庁のPC版「e-Taxソフト」で法人税申告データを作成し、財務諸表の画面から、弥生会計で出力したXBRLデータを組み込みます。

概ね次の流れです。

  1. PC版e-Taxソフトを起動
  2. 法人税・地方法人税の申告データを開く
  3. 財務諸表一覧を開く
  4. [組み込み]をクリック
  5. 弥生会計から出力した.xbrlファイルを指定
  6. 貸借対照表・損益計算書等の内容を確認
  7. [作成完了]
  8. 法人税申告書と一緒に電子署名・送信

国税庁の操作マニュアルも、財務諸表一覧の[組み込み]からXBRLファイルを指定する流れを示しています。(e-tax.nta.go.jp)

なお、弥生会計が書き出したXBRLは「e-Taxソフト(PC版)」向けであり、「e-Taxソフト(WEB版)」への直接取り込みには対応していません。(support.yayoi-kk.co.jp)

XTX形式を選ぶ方法もある

弥生会計では、XBRL形式のほかに「XTX形式」でも出力できます。

会社名_第○期.xtx

XTX形式は、法人名・納税地・提出先税務署・利用者識別番号などを弥生会計側で設定してから、PC版e-Taxソフトへ「申告・申請等データ」として組み込む形式です。

したがって、使い分けは次のようになります。

目的推奨形式
PC版e-Taxソフトへ決算書データを渡すXTXまたはXBRL
他社の税務申告ソフトへ取り込む原則XBRL
決算書だけを財務諸表として組み込むXBRL
弥生会計側の法人情報も含めて渡すXTX

ただし、税務申告ソフトによって対応形式が違うため、達人・魔法陣・JDL・TKCなどを使用している場合は、そのソフト側の取込仕様も確認してください。

CSV形式にする場合

ここでいう「CSV形式」は、弥生会計から普通にエクスポートしたCSVではありません。

国税庁指定の勘定科目コード、レコード構成、ファイル名などに従った「e-Tax指定CSV」でなければ受け付けられません。国税庁は、財務諸表についてXBRL形式に加え、令和2年4月以後は指定CSV形式での提出を認めています。(〖e-Tax〗国税電子申告・納税システム(イータックス))

弥生会計は、法人の決算書についてはXTX・XBRL形式での書き出しを基本としており、財務諸表を国税庁指定CSVとして直接書き出す機能ではありません。CSVを使う場合は、国税庁の標準フォームへ決算書の金額を転記し、指定CSVを作成する必要があります。(support.yayoi-kk.co.jp)

そのため、弥生会計を利用しているなら、あえてCSVを手作業で作るメリットはほとんどありません。XBRL形式での書き出しを推奨します。

勘定科目内訳書は別扱い

財務諸表と勘定科目内訳書は、出力形式が異なります。

書類弥生会計からの出力形式
貸借対照表・損益計算書などXTXまたはXBRL
勘定科目内訳書e-Tax指定CSV

勘定科目内訳書は、弥生会計で次の順に操作します。

  1. [決算・申告]
  2. [電子申告データの書き出し]
  3. [内訳書 e-Tax(CSV)書き出し]
  4. 出力する内訳書にチェック
  5. [書き出し]

内訳書CSVの初期保存先も、通常は次のフォルダです。

ドキュメント\Yayoi\Exchange

なお、弥生会計の一部エディションでは、勘定科目内訳書の作成・CSV書き出しに対応していません。弥生会計公式情報では、内訳書のCSV書き出し機能はスタンダードでは利用できない旨が示されています。(support.yayoi-kk.co.jp)

したがって、実務上の最短ルートは、

決算書:弥生会計 → XBRL書き出し → PC版e-Taxソフトへ組み込み
内訳書:弥生会計 → e-Tax用CSV書き出し → 申告データへ組み込み

となります。PDF決算書の添付では正式な財務諸表データとして認められないため、XBRLまたは国税庁指定CSVで提出してください。(〖e-Tax〗国税電子申告・納税システム(イータックス))

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