Ken Kurahashi

財政

米国政府債務は倍増したが、マネーサプライも倍増したのか

結論米国の政府債務は約20兆ドル規模から40兆ドルへほぼ倍増したが、マネーサプライ(M2)は倍増していない。2020年初めを基準にすると、M2は約15.4兆ドルから、2026年7月には約23.2兆ドルへ増加した。増加率は約51%であり、2倍...
政治経済

資本民主主義と共産主義の差異

――資本を廃止するのか、資本所有を大衆化するのかはじめに資本民主主義と共産主義は、いずれも「生産手段の所有が一部の資本家に集中している」という資本主義の矛盾から出発する。しかし、その解決方法は正反対である。共産主義は、私的資本を廃止して生産...
政治経済

新自由主義から「生産手段分配主義」へ

――資本から労働者を守るのではなく、労働者を資本所有者にする思想はじめに資本主義の歴史を自由の対象という観点から整理すると、次のような変遷として捉えられる。自由放任主義――国家から市場を解放する修正資本主義――市場から社会を守る新自由主義―...
未分類

重商主義から重農主義へ

――「貨幣としての富」から「生産される富」への弁証法的転回重商主義から重農主義への変遷は、単なる経済政策の交代ではない。それは、「国家の富とは何か」という問いに対する認識が、金銀という貨幣的な外形から、生産と再生産という経済の内的構造へ深化...
政治経済

新自由主義の次に来るもの

――「能力形成型・公共目的資本主義」への弁証法的転回はじめにアダム・スミス以来の資本主義思想は、単純に「自由から統制へ、再び自由へ」と振り子のように動いてきたのではない。より正確には、自由放任主義が封建的統制を解体したその自由が恐慌・独占・...
歴史

南インド~バンタム交易圏

「南インド~バンタム交易圏」とは、南インドの綿織物産地と、ジャワ島西端の港市バンタム(現在のインドネシア・バンテン)を結んだ、インド洋東部の海上交易ネットワークを指します。特に16~17世紀に繁栄しました。南インドからは、コロマンデル海岸な...
未分類

ポトシ銀山と水銀アマルガム法

ポトシ銀山では、16世紀後半から「水銀アマルガム法(パティオ法)」が銀の大量生産を可能にしました。銀鉱石を細かく砕き、水銀・塩・硫酸銅などと混ぜると、銀が水銀に取り込まれて「銀アマルガム」になります。これを加熱して水銀を蒸発させ、残った銀を...
コモディティ

金ETFの金塊は監査されているか

GLD・GLDMが保有する金塊については、独立した検査会社による定期的な現物検査と、会計監査法人による財務諸表監査が行われています。項目GLDGLDM現物検査会社Bureau Veritas Commodities UK同左全数検査年1回(...
コモディティ

金価格は政府債務を「清算」できるのか

――金再評価論を弁証法により論じる提示された図は、各国の政府債務を公式金準備だけで全額裏づける場合、金1トロイオンスをいくらに再評価しなければならないかを示している。計算式は単純である。必要金価格=政府債務総額公式金準備量必要金価格=\fr...
経済

ハンザ同盟とフランドル

―北海交易が生んだ「対立を内包する経済圏」中世後期の北ヨーロッパにおいて、ハンザ同盟とフランドルは、単なる交易相手ではなかった。ハンザ同盟がバルト海・北海の「流通」を組織したのに対し、フランドルは毛織物を中心とする「生産と消費」の集積地であ...