年率23.0%という「リスク(標準偏差)」は、過去データから算出したリターンのぶれ幅の大きさを示しています。資産運用で言うリスクは危険性のことではなく、リターンが平均からどれだけ上下に揺れるかという不確実性を指します。標準偏差は、その揺れ幅を数値化する代表的な指標で、投資信託などではリスクの大きさを示す目安として使われます。
計算の仕組みも通常の平均や偏差とは異なります。リターン系列の平均からの差分(偏差)は、プラスもマイナスも同じ「ブレ」として扱うために2乗され、その平均(分散)から平方根を取って標準偏差を求めます。この数値を年率換算したものがアモーヴァのシミュレーションで示された「年率リスク23.0%」です。
標準偏差は確率分布と併せて解釈すると分かりやすくなります。リターンが正規分布に従うと仮定すると、期待リターンの±1標準偏差の範囲に約68%の確率で収まり、±2標準偏差の範囲では約95%の確率で収まるとされています。今回のシミュレーションでは平均リターンが約16.8%、標準偏差が23.0%ということから、1年のリターンは約68%の確率で「16.8%±23.0%」すなわち約-6.2%~39.8%の範囲に収まると予想されます。2標準偏差まで考えると、-29.2%~62.8%程度まで広がるため、リターンがマイナスになる可能性が十分あることが分かります。最大下落率-59.6%という試算も、このような大きな振れ幅の範囲内に含まれます。
ただし、こうした標準偏差によるリスク評価はあくまで過去データに基づく統計的な指標であり、将来の値動きを保証するものではありません。さらに、シミュレーションでは売買コストや信託報酬が考慮されておらず、現実にはこれらがリターンを押し下げる可能性があります。従って、標準偏差23.0%は「1年ごとのリターンがかなり広く動く可能性があること」を示す一つの目安として理解するのが妥当です。

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