米国株式市場では下落率に応じて呼び名が付いていますが、正式な区切りは10%と20%が中心です。FINRAの投資家向け解説では、株価指数や株価が直近の高値から10%以上反落した場合を「調整(correction)」と呼び、この語は本来±10%の変動に使えますが多くは下落の場面で使われます。20%以上下落すると広範な株価指数でも「弱気相場入り(bear market)」とされます。
30%や40%の下落には明確な別名称はありません。オクラホマ・ファイナンシャルセンターは、5~10%の下落を「プルバック(pullback)」、10~20%の下落を「調整」、20%超の長期的な下落を「弱気相場」、そして20~30%前後の急激な下落を「暴落(crash)」と説明しています。長期投資の教育サイト Pomegra では、30%以上の下落を「深刻なドローダウン(severe drawdown)」と呼び、50%以上の下落を「クラッシュ(crash)」と分類しています。別の投資ガイドでも「株式市場の暴落とは、通常数日間で株価指数が30%程度急落する現象」と説明されています。このように30%や40%の下落は“深刻な弱気相場”“市場暴落”と総称されることが多く、正式な固有名詞はほとんどありません。
上昇局面では10%程度の反発を「ラリー(rally)」や「反発」と呼ぶことがありますが、10%の上昇を表す固有名詞はほとんど使われません。FINRAは「調整」という言葉は10%以上の上昇にも技術的に使えるとしつつ、実際には下落時に用いられると説明しています。弱気相場の安値から20%以上値上がりした場合は「強気相場(bull market)」と見なされます。20%を超える上昇を明確に区切る名称はなく、30%や40%の上昇は単に「強気相場が続いている」「急騰」「バブル」といった表現で呼ばれるのが一般的です。したがって、下表では一般的に用いられる区切りを示します。
| 変動幅 | 一般的な呼び名(英語/日本語) | 備考 |
|---|---|---|
| 5~10%下落 | pullback/プルバック | 短期的な小幅下落。年数回起こる |
| 10%前後の反転 | correction/調整 | 10%以上の変動。語義上は上昇・下落両方だが実際は下落を指すことが多い |
| 20%以上下落 | bear market/弱気相場入り | 幅広い指数が20%超下落すると弱気相場とみなされる |
| 20~30%急落 | crash/暴落 | オクラホマ・ファイナンシャルセンターは20〜30%の急激な下落を暴落と説明。他の資料では数日で30%急落した場合を株式市場の暴落と定義 |
| 30%以上下落 | severe drawdown/深刻なドローダウン | Pomegra による分類。正式な固有名詞ではないが、大幅下落を表す |
| 50%以上下落 | crash/クラッシュ | Pomegraでは50%超の下落を「クラッシュ」と分類 |
| 20%以上上昇 | bull market/強気相場 | 安値から20%超回復すると強気相場に転換したとされる |

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