金融

政府債務

円グラフで見る日本財政 ― 税収と政府債務の全体像

税収の現状と主要税目の構成近年の税収の推移バブル期の1990年代初頭、国の税収(租税及び印紙収入)は60兆円を超えていたが、その後の景気後退により2009年度には38.7兆円に落ち込んだ。経済回復や消費税率の引き上げ(1997年5%、201...
中央銀行

金が米国債を超えた日――中央銀行が選んだ新たな安全資産の時代

1 テーゼ:インフレ率が米国債利回りを上回るとの判断による金の優位欧州中央銀行(ECB)の2026年6月報告によると、2025年末時点で公的準備資産に占める金の割合は27%となり、米国債22%とユーロ建て資産15%を上回った。国際金融研究に...
政府債務

戦時国債はどう処理されたのか ― 預金封鎖・財産税・100%課税の真実

背景:インフレと巨額の戦時債務太平洋戦争末期から敗戦直後にかけて、日本の財政は国債の乱発や増税で悪性インフレに陥っていた。復員や引き揚げによる人口増加と物資不足も加わり、インフレは終戦後も深刻化した。政府債務は約2,000億円に膨らみ、19...
政府債務

戦後日本と令和日本――「債務をインフレで消す」という発想を問う

テーゼ:インフレは政府債務の実質的な減額手段となり得る第二次世界大戦末期の日本では、戦費調達のために大量の軍票や戦債を発行し、国債残高はGDPの約200%に達していました。敗戦後、政府は「戦時補償特別税」を導入して戦時債務を100%課税によ...
金融

インフレは国家の救済か踏み倒しか ― 戦時国債処理の真実

日本の戦時国債処理については、「法律上は返済した」と「実質的には踏み倒した」という二つの相反する見方がある。弁証法的に考えると、これらは単純な対立ではなく、戦後の政治・経済状況の中で止揚(統合)されたものである。正(テーゼ):日本政府は法的...
中央銀行

資本収益率5%、成長率2%の世界 ― 中央銀行は何を調整しているのか

ピケティ氏が『21世紀の資本』で提示した命題は、資本の純利潤率(r)が経済成長率(g)を上回る状況が構造的に存在し、長期的には資本所得が労働所得よりも早く増えるというものです。ニューヨーク連銀の解説によると、効率的な資本市場ではrは 4〜5...
中央銀行

日銀はなぜ“財政ファイナンス”と批判され、FRBはそう呼ばれにくいのか

はじめに日本の大規模な金融緩和は、政府が発行した国債を日本銀行(以下、日銀)が大量に買い入れ、マネタリーベースを膨張させるという手法を採りました。金融機関が保有する国債を日銀が買い取ることで市場に資金を供給する仕組みですが、その規模の大きさ...
金融

円の実力低下とは何か ― 実質実効為替レートから読み解く“安いニッポン”

実質実効為替レート(REER)とは何か為替レートの「強さ/弱さ」を測る際、単一の通貨ペアの動きだけでは全体像が分からない。このため国際機関や中央銀行は、各国の貿易相手国との為替レートを貿易比率で加重平均した 名目実効為替レート(NEER) ...
中央銀行

ロンドン市場の巨大金塊と英国政府の低金保有率

イギリスの外貨準備に占める金保有比率が他国に比べて低い理由を「ロンドンの民間銀行が大量の金を保有しているから」とする見解は、実際には誤解に基づくものである。弁証法的な枠組みに沿って検討すると、次のようになる。テーゼ(主張)ロンドンは金取引の...
中央銀行

ロンドン金庫の覇権 ― イングランド銀行が世界の金を預かる理由

イングランド銀行が金を「持ち続けること」と「他国の金を預かること」は、ロンドン市場という特殊な環境や中央銀行の職責が組み合わさって生まれたものである。以下では、両方の側面について掘り下げる。英国が自国準備として金を残す理由国際準備の一部とし...