9月末決算会社の株主総会と剰余金配当の手続

税務会計

9月末決算の株式会社が期末配当を行う場合、通常は11月下旬から12月下旬までに定時株主総会を開催し、決算書の承認と剰余金の配当を決議します。

一般的な日程

時期手続
9月30日決算日・配当基準日
10~11月決算書・申告書・株主総会資料の作成
11月下旬~12月下旬定時株主総会を開催
総会当日~数日後配当金を支払う
支払月の翌月10日原則として源泉所得税を納付

9月30日を基準日として、その時点の株主に配当を行う場合、基準日の効力は原則として3か月以内です。そのため、通常は12月30日までに配当の効力が発生するように決議します。

株主総会で決議する事項

定時株主総会では、一般的に次の事項を決議します。

  1. 決算報告および計算書類の承認
  2. 剰余金の配当
  3. 必要に応じて役員報酬の決定
  4. 必要に応じて役員の選任・重任

これらは、同じ定時株主総会議事録にまとめて記載できます。

配当決議で定める内容

会社法上、剰余金の配当を行う場合には、株主総会で次の事項を定めます。

  • 配当財産の種類
  • 配当財産の総額
  • 1株当たりの配当額などの割当方法
  • 配当の効力発生日

「支払日」だけでなく、「剰余金の配当が効力を生ずる日」を明確に記載することが重要です。

効力発生日になると、株主に配当請求権が発生し、会社には配当金の支払義務が生じます。したがって、実際の振込日も効力発生日と同日、またはその直後にするのが一般的です。

定時株主総会議事録の記載例

定時株主総会議事録

令和○年11月28日午前10時、当会社本店において、
第○期定時株主総会を開催した。

発行済株式総数       ○○株
議決権を有する株主数    ○名
出席株主数         ○名
出席株主の議決権数     ○個

上記のとおり株主の出席があったので、代表取締役○○○○は
議長席に着き、本総会は適法に成立した旨を述べ、開会を宣した。

第1号議案 第○期計算書類承認の件

議長は、第○期(令和○年10月1日から令和○年9月30日まで)の
事業報告を行い、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書
その他の計算書類について、その内容を説明した。

議長がその承認を求めたところ、出席株主全員の賛成により、
原案どおり承認可決された。

第2号議案 剰余金の配当の件

議長は、第○期の業績および会社の財政状態を勘案し、
次のとおり剰余金の配当を行いたい旨を説明した。

1.配当財産の種類
 金銭

2.株主に対する配当財産の割当て
 普通株式1株につき金○○円

3.配当財産の総額
 金○○○○円

4.剰余金の配当が効力を生ずる日
 令和○年11月28日

議長がその承認を求めたところ、出席株主全員の賛成により、
原案どおり承認可決された。

以上をもって本日の議事を終了したので、議長は午前10時30分に
閉会を宣した。

以上の決議を明確にするため、本議事録を作成する。

令和○年11月28日

株式会社○○○○

議長兼議事録作成者
代表取締役 ○○○○ 印

支払日を後日にする場合

11月28日に株主総会を開き、12月10日に振り込む場合は、次のように記載するのが明確です。

剰余金の配当が効力を生ずる日
令和○年12月10日

この場合は、原則として12月10日に配当金を振り込みます。単に「後日支払う」とするより、具体的な効力発生日を決めておく方が適切です。

会社法には「株主総会から何日以内に支払う」という一律の期限はありません。ただし、効力発生日以降は会社に支払義務が生じるため、理由なく支払いを遅らせるべきではありません。

配当時の税務処理

個人株主に非上場株式の配当を支払う場合、原則として20.42%の所得税・復興特別所得税を源泉徴収します。

配当総額が100万円の場合は、次のようになります。

内容金額
配当金の総額1,000,000円
源泉所得税等204,200円
株主への振込額795,800円

源泉所得税は、原則として実際に支払った月の翌月10日までに納付します。また、必要に応じて配当等の支払調書を提出します。

まとめ

9月末決算の会社では、一般的に11月下旬から12月中に定時株主総会を開催し、同じ議事録に「決算書の承認」と「剰余金の配当」を記載します。

配当決議では、配当総額、1株当たりの金額、配当の効力発生日を具体的に定めます。オーナー会社であれば、株主総会当日または翌営業日を効力発生日として、同日に配当金を振り込む方法が最も簡潔で明確です。

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