ニクソンショックから55年――金価格は約100倍、年平均利回り8.7%の軌跡

コモディティ

結論

ニクソンショックから2026年9月21日までの金価格の年平均利回り(CAGR)は、ドル建てでおおむね 年8.7% です。

計算条件

  • 起点:1971年8月15日のニクソンショック
  • 当時の市場価格:約43ドル/トロイオンス
  • 現在価格:約4,350ドル/トロイオンス
  • 運用期間:約55.1年
  • 配当・利息:なし
  • 税金・保管費・売買手数料:考慮せず

(4,35043)1/55.1−1≒8.74%\left(\frac{4,350}{43}\right)^{1/55.1}-1 \fallingdotseq 8.74\%

したがって、

1971年の金1オンスは約43ドルから約4,350ドルへ、約101倍になった。複利換算の年利回りは約8.7%である。

現在価格は2026年9月21日のスポット価格約4,350ドルを使用しています。Reuters

起点による違い

ニクソンショック当時は、「政府の公定価格」と「自由市場価格」が併存していたため、どちらを起点にするかで多少変わります。

起点価格現在までの上昇倍率年平均利回り
公定価格35ドル約124倍約9.15%
当時の市場価格43ドル約101倍約8.74%
1971年末43.63ドル約100倍約8.77%

ニクソン大統領が金とドルの交換停止を発表したのは1971年8月15日です。当時の公定価格は1オンス=35ドルでしたが、自由市場では既にそれを上回っていました。

評価

金は配当も利息も生みません。それでも約55年間で年8.7%前後という結果になったのは、金そのものが成長したというよりも、ドルをはじめとする法定通貨の購買力が長期的に低下したためです。

ただし、この8.7%は一直線に得られたわけではありません。1980年の高値から約20年間低迷するなど、金には非常に長い停滞期があります。したがって、金は「安定して年8.7%を生む資産」ではなく、

長期間の停滞と急騰を繰り返しながら、通貨価値の希薄化を反映してきた資産

と捉えるのが適切です。

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